困ったお客様は断ってよし!だけど、その前に必ず確認して欲しいことがある

売買仲介営業をやっていると、様々な問題にぶつかります。営業、キャリア、社内の人間関係…
誰にも聞けない悩みは売買仲介営業専門のコンサルタント・梶本幸治さんに聞いてみましょう。
今週は、「困ったお客様」への対応を考えます。(リビンマガジンBiz編集部)(毎週水曜日更新)

 

動画は下から↓

 

 

問い 
先日、専任媒介契約を結んだお客様があまりにも理不尽な要求ばかりされるので、案件を当方から断りさせていただきました。担当の後輩社員も精神的に参ってしまいそうでしたので、断ったことは正しい判断だったと思っていますが、少しだけ後ろめたさも残っています。困ったお客様への対応について教えてください

答え 

理不尽なお客様に対して基本的に対応する必要は全くないです。しかし、本当に理不尽な要求かどうかはよく確認しましょう。

 

 

現場で出会う数々の理不尽なお客様たち

理不尽なお客様に対して基本的に対応する必要はありません。ですから、今回のご対応に関してはこれでいいと思います。後ろめたさを感じる必要はありません。

困った売主様(お客様)はいますよね。例えば、「仲介手数料を負けろ」と高圧的に要求されることなど、一度や二度ではありません。

私が若い頃は、「仲介手数料を負けろなんてお客さんは相手するな」という風に、上司から言われていたものです。

しかし、競争が激しくなっている今はそうも言っていられないことも増えています。都心部のタワーマンションなんかであれば、やはり手数料を負けて当たり前みたいなところもあります。そうともいかない事情もあるかと思います

そのほかには他社はここまでやるんだから、お前らもやれという論法はよく聞きます。
大手仲介会社なんかであれば、瑕疵保証を含めて手厚い保証「風」のサービスをご提供されているところが増えました。
建物保証、設備保証、24時間駆けつける系の暮らしの110番、あとはハウスクリーニングやホームステージングも提供していたりします。

大手と比較して、こういうサービスをつけろ!と言われるのはとても困りますよね。

他の仲介業務がしっかりしていて、さらにそういうサービスがついているのであれば、お客様にとって、とても手厚い対応をしていると言えますが、なかには付帯サービスばかり立派で肝心の売却にかかわる業務は手抜きという担当者や会社もあります。

そういう事情を知らないままに、分かりやすいサービスの要求ばかりしてこられる売主さんは、実は今は多くなっているのかもしれません。

「何でオタクは保証ができないんだ」みたいなことを言われがちです。

このような、「(大手と)同じようにしろ」という方も考えようによっては、ちょっと理不尽かなと思います。そのサービス要求に、付き合えないんだったら断ってもいいと思っています。

 

 

断る前に少しだけ立ち止まって考えましょう

ただ、理不尽な要求を受けたときに、ひとつ考えていただきたいことがあります。
質問者の方のようなケースでは、その後輩社員が言っておられる「理不尽」は、本当に売り主さんが理不尽なことを言っておられるのかをよく見極めることです。

後輩の方が、聞き取りを間違えたりとか売り主さんの本意を間違えて捉えていないのかを、考えていただきたいと思います。

といいますのも、実際にそういうケースは少なくないからです。

先般、私の知り合いの不動産会社の社長さんから電話がありました。

「梶本さん、ちょっと、うちの営業社員が売り主様からむちゃくちゃ理不尽なことを言われているようなんだ。『社長から連絡してこい』と言われていて、困っているんだ…」

という内容でした。

「本当に僕が連絡しないといけない?梶本さんどう思う?」というご質問でした。

確かに、細かいお話うかがっていると、ここで紹介するのもいかがかなと思うぐらい理不尽なお客様でした。

ただ、私は「お客様がそんなことをおっしゃるかな?」という疑問もありました。

社長に、「一度その営業マンのご報告が、本当かどうかということを確認する意味も込めて、社長から連絡してみてもいいかもしれませんね」と返しました。

しばらくすると、社長から連絡があり、お客様は全く怒っていなくて、営業担当社員が勘違いして、独り相撲をとっていただけでした。

このようなことは、実はよくあります。あまりにも理屈のあわない要求があるときは、こういった勘違いの可能性を考えられることも必要だと思っています。

繰り返しますが、無茶苦茶な人は相手にしなくていいです。

ただ、本当に無茶苦茶かどうかということは、案件を断る前にもう一回考えてみられてはいかがでしょう。

時には、自社に本当に必要なサービスや姿勢を教えてもらえることもあるはずです。

 
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