不動産売却には様々な理由があります。「将来の資産を増やすため」の不動産売却、「相続をするよりも売却した方が維持費がかからない」という理由で行われる不動産売却などです。
資産を増やすための積極的な売却であれば急ぐ必要はありませんが、借金がかさみ、住宅ローンを支払うのも難しくなってしまった様な場合には、急いで売却する必要があります。
競売になる前に、うまく売りに出すにはどうすればよいでしょう。
せっかくのマイホームでも売却を余儀なくされることがある
■競売と任意売却では相当の差がある
家計を支える人が急に亡くなったり、大きな病気やけがによって仕事ができなくなった場合は精神的にも金銭的にも大変です。子どもの教育、本人が病気の場合は治療費、そして住宅ローン。住宅ローンを組んだ銀行などとの相談になると思いますが、早いうちに売却して債務返済をすることが得策になってくる場合もあります。
借金返済がどうしても無理になってしまったら、最悪の場合、競売に掛けられることになります。そうなると相場より2割~4割も安く売られてしまうだけでなく、隣近所に競売になったことが知られてしまうなど、たいへんな不利益を被ってしまうことになります。
借金を抱え、生活に見通しが立たなくなったら、できるだけ早く不動産を売却することを考えましょう。
■ 任意売却でも通常の売却よりは不利
競売よりも有利と言われる任意売却ですが、それでも通常の売却よりは不利な点があります。
任意売却をしたくても、債権者である金融機関や、連帯保証人が認めてくれない場合があります。申し出る人の態度があまりにもひどいなどの理由でも断られることがあるそうです。そうならないためにも、謙虚な話し合いが必要です。連帯保証人と連絡がつかず、同意が得られない場合も勝手に売却ができません。
価格についても、売買価格と債権者の求める金額の開きが大きく、折り合いがつかない場合には、債権者は任意売却を許可しない場合があります。また、様々な費用を差し引かれるので、通常の売買価格よりもかなり低い金額しか手元に残らないことが通例です。
■任意売却に至るまでにできるだけ早い対処を
任意売却をするにしても、期限までに売れないことが考えられます。もし、突然の都合で債務返済が難しくなってきた場合には、債権者である金融機関等に早い眼に話し合いを申し込むことが重要です。
さらに、任意売却をする場合には、経験豊富な専門の不動産業者に依頼すると、様々なトラブルに遭うリスクを減らすことが可能です。
けがや病気に限らず勤務先の倒産など、予期しない事故はつきものです。もし、収入が途絶えてしまい、不動産売却を余儀なくされた場合には、早いめに不動産会社や金融機関に相談することをおすすめします。