駄目な不動産DM解説|士業との繋がりを強調するDM

「売り物件の仕入れ」は、不動産売買仲介業には必要不可欠な業務です。


しかし、この「仕入れ」業務をセンスや根性に頼らず論理的に考えたことがある人は多くはありませんでした。そこで、この連載では、不動産仕入れ理論の第一人者である不動産会社専門コンサルタントの梶本幸治さんと一緒に、仕入れを「理論」として学んでいきます。


前回に続いて、不動産仕入れにかかせないDM(ダイレクトメール)について、集中的に学びます。第6回目の今回は、士業とのつながりをアピールするDMについてです。なぜ士業アピールDMがダメなのでしょう?(リビンマガジンBiz編集部)

画像=写真AC

みなさん、こんにちは。株式会社レコの梶本幸治です。

今回も「こんなダイレクトメールでは仕入れが出来ない」という例をお示しして参ります。

今回の駄目なDM例は「士業との繋がりを強調するDM」です。

では先ず、下記のDM例をご覧ください。

【駄目なDM例①】

弊社提携先には、弁護士、司法書士、税理士、土地家屋調査士等もございますので、賃貸・売買・リフォーム・有効活用のご予定がないお客様にも、法律相談や登記相談、税金相談や境界に関する相談等も無料で実施致しますので、是非この機会に不動産に関するお悩みでしたら何でもご相談下さい。

あなたの会社で作成しておられるDMにも、このような文章が入っているのではないでしょうか?

では、ここで2019年11月06日の本コラム駄目な不動産DM解説|売買・賃貸・リフォーム何でも出来るDMでご紹介しました駄目なDM例を再度ご覧いただきます。上記の駄目なDM例との共通点は何か、と考えながら読んでください。

【駄目なDM例②】

本日は、貴方様が大阪市西区北堀江でご所有になっておられる空き家に関して、賃貸・売買・リフォーム・有効活用のご予定は無いかとご連絡差し上げた次第でございます。

尚、この空き家が貴方様のご所有であることは、公開されている情報である登記簿謄本を拝見して知り得た事でございまして、決して違法な手段で情報を入手した訳ではございません。

これらの共通点にかんしては、もうお分かりですよね。

どちらのDMも「一通のDMで色々とカバーしようとしすぎている」ところが駄目な点です。

駄目なDM例①では「売却の予定がない売り主様とも、何とか接点を持ちたい。そこで弁護士への法律相談、司法書士への登記相談、税理士への税金相談、土地家屋調査士への境界相談等を列記し、どれかに引っかかってくれればラッキー」という発想が見え見えです。

駄目なDM例②でも、以前もご指摘した通り「売却を考えておられる方以外にも、賃貸やリフォーム、有効活用を検討しておられる方がいらっしゃる。そんな中、売り一本に絞った提案では勿体ない気がする」という考え方で作成されています。

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