不動産投資を一棟所有することのデメリットは?

マンションやオフィスビルなど、不動産物件を一棟丸ごと所有することを一棟所有といいます。これには収益が安定する、税金の優遇措置を受けられるなどのメリットも多い投資方法ですが、デメリットやリスクがあるのも事実です。不動産投資を一棟所有する際に注意したい点についてご紹介します。

必要となる資金が莫大なものに

一棟所有についてまず知っておきたいのは、購入する際には億単位など莫大な資金が必要になることです。ほとんどの場合、自己資金だけでなくローンを活用することになりますが、どのくらいの返済期間を設定するのか月々の返済額をどうするのかなど、綿密で堅実な計画を立てておかないと、いずれ資金繰りに行き詰まることになってしまいます。また長期間のローン返済となるため、金利リスクについても把握しておく必要があるでしょう。また一棟所有では、建物と合わせて土地も所有することになりますから、固定資産税の負担も大きなものになりますので注意が必要です。

すべての部屋を所有しなくてはならない

一棟所有する場合、空室になりにくい条件の良い部屋だけでなく、日当たりが良くない下層階など、人気のない部屋も合わせて所有することになります。区分所有では空室リスクの低い、条件の整った1部屋だけを選んで購入できますが、一棟所有の場合、部屋を100%埋まった状態を維持するのは困難と言えるでしょう。区分所有と比べ、空室が一部屋出ることの収益の減少は相対的に小さいとは言えるものの、仮に家賃10万円の部屋が10戸、1年にわたって空室となった場合、年間にして1,200万円の収益が減ることになります。

災害リスクが高く、損害が集中することも

万が一、火災や地震といった災害が起きた場合のリスクも考えておきたいところです。建物が損害をこうむってしまった場合、区分所有であれば、被害を受けるのは部屋単位なので、仮に崩壊してしまった場合でも損害事態は相対的に小さくて済みます。ところが一棟所有の場合、損害は100%です。収益は完全にストップすることになるだけでなく、莫大な負債が残ってしまうことになります。

 
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