前回、利益や資産形成という観点から考えれば、中古物件の方が基本的には良いと書きましたが
今回はその理由をお伝えします。
■中古
①利回りが高い
日本では中古の建物価格を低く見る傾向があるため、中古物件は購入価格が安くなり利回りが高くなる
ことが多いです。
利回りが高いということは、新築に比べて収入を得やすくなりますよね。
収入が多く得られれれば投資回収が早く進み原価が下がるため利益を得やすくなります。
②価格が下がりにくい
まず、中古物件は新築物件と違って賃料の下落幅が小さいといえます。
新築プレミア賃料が無いからです。また、築年数に応じて期待利回りは上昇しますが、
新築が中古になるときと比較すればその上昇幅は極めて小さいと言えます。
賃料が下落せず期待利回りが上昇しないということは、収益還元法によって物件価格が下がらないことを意味します。
また、新築の物件とは逆に、物件価格のうちに占める建物価格の割合が小さくなり、土地値の割合が高くなります。
土地は減価しないため、売却時にも大幅に値下がりする心配がありません。
さらに、減価償却期間が新築に比べて短いため、減価償却費を短期間に多く計上でき、節税面でも大きな効果が得られます。
つまり、手元に残る収入が新築よりも圧倒的に多くなるのです。
オーナーチェンジで購入した場合は、すぐに賃料が得られるのも大きなメリットです。
中古物件のデメリットとしては、設備の交換・修理や、建物の修繕などのメンテナンス費用が掛かり、収益が読みにくい点だと思います。
あと、中古の場合は長期間の融資を受けることが厳しい場合もあります。
ノンバンクや地銀とは違い、メガバンクでは物件の法定耐用年数から経過年数を引いた残存期間でしか貸してくれないので、
例えば、築10年の木造だと法定耐用年数22年ー10年=12年となり、キャッシュフローは完済するまであまり得られないかもしれません。