水道料金の徴収については、「直結給水方式」と「貯水槽水道方式」では異なることは前回お伝えしました。
直結給水方式ですと、入居者と水道局の直接やりとりなので簡単でしたね。
一方、貯水槽水道方式による場合には、入居者から水道料をもらうことになるんですよね。
その水道料を入居者から定額でもらう場合でも実額でもらう場合でも、その金額が管理会社から発行される管理明細(レントロール)に記載されていることが非常に多いです。
実は、ここに関しては物件購入時の要注意ポイントが隠されています。
というのは、先日こんなご相談を受けましたのでご紹介します。
築10年の鉄筋コンクリート、表面利回り10%、駅前
という素晴らしい物件があるのですが、購入しても大丈夫でしょうかというご相談でした。
私も、パッと拝見したところ、素晴らしい物件かなと思ったのですが
詳細を見ていくと、案外手残りが少なくなること気づきました。
実は、この表面利回りには罠がありました。
まず、家賃の中に水道代が含まれており、その金額をもって表面利回りが計算されていました。この水道代については、いったん収入とはなるものの、オーナーが後日水道代として支払わなけらればならないため、表面利回りの計算にいれるのは誤解を招きかねません。
この物件にはさらに罠が...
賃料に駐車場代が含まれていました。
駐車場代...これ自体は特に問題ないのですが
この駐車場、よくよく見ていくと敷地外の駐車場なのです。この駐車場代についても、いったん収入とはなるものの、オーナーが後日地代家賃として支払わなけらればならないのです。
結局、この物件、これらを考慮すると表面利回りは9%前半。
しかもエレベーターがついているので、少なくとも保有時のキャッシュフローは残りづらいのです。
みなさんも、購入する前に管理明細(レントロール)を取り寄せて、こういったことをきちんと確認してみてください。
高い表面利回りに見せかけるための罠に引っかからないように!!