不動産が売れず管理費ばかりがかかる
不動産は売りたいと思ったからといって必ずしも希望価格で売れるわけではありません。現在では都市部以外の不動産は余り人気がなく、土地が余っている状態といえます。特に相続によって地方のへき地を譲り受けた場合など、管理は大変だし土地の価値はどんどん下がっていくし、といった有様で大変な思いをしている人はたくさんいます。管理が大変だからと売却を決意するものの、いつまでも売れず、どんどんコストばかりがかかるようになります。
不動産の維持にかかるコストは何?
不動産を維持するためには、物件が傷まないようにするための管理費や、不良が発見された場合の修繕費がかかります。そして税金として、固定資産税や都市計画税がかかります。固定資産税は不動産評価額に1.4%をかけたものが毎年かかります。都市計画税は不動産評価額に最大で0.3%をかけたものが固定資産税と同様にかかります。不動産を活用していない場合、毎年これだけの費用がかかることになるのです。
いつまでも売れないなら譲るべき?
毎年安くても10数万円の費用がかかるというのは、はっきりいって大変です。どうしても管理しなければならないならともかく、負担にしかなっていなくて、しかも売りたいのに売れないならば、思い切って誰かに譲ってしまいましょう。買うとなれば、どんなに安くても買ってくれる人はいつまでも見つからないことは多いのですが、譲るとなると、ほぼ必ずどこかで誰かが手を挙げてくれます。無料というのはそれだけ魅力的ですから。
譲渡ならば税金はかからないもの?
本来不動産を売却すると、譲渡所得に対して課税があります。これは土地建物を売った費用から取得費や譲渡費用を差し引いて計算されます。譲渡すると、当然土地建物は0円で譲り渡すわけですから、もうけなどありません。もうけがないのですから、おさめなければならない税金は発生しません。それでも譲渡にかかる経費くらいは頂くべきだと思いますが、いずれにせよ差引き0円なので、税金も0円です。つまり、無用な不動産なら、誰かに譲り渡せばそれだけで毎年の出費が抑えられます。
持っていても損しかないなら譲ってしまおう
譲渡する相手は、インターネットでの募集や、不動産会社に相談すればすぐに見つかるかと思われます。不動産会社へ相談するのが信頼性もあり、安心感のある取引ができるでしょう。譲渡というと思い切りが必要ですが、どう見積もっても負担しかなさそうなら、思い切って損切りすることで、負担を軽減させられます。