はじめまして。

リビンMagaZineでコラムを執筆させていただくことになった司法書士の佐伯です。

どうぞよろしくお願い致します。

さて、私のプロフィールはこちらで確認していただくとして、

私の強みでもあり、当事務所でも多くの相談がある相続と不動産売却に関することです。

相続の中でも、遺産が不動産のみ、または不動産が中心で、

相続人間で遺産分割の話しがまとまらないケースでは、

不動産を売却して現金化して分割したいという相談があります。

現金であれば、相続人の法定相続分に従って1円単位まで、

損得なく分けることができますからね。

また、最近は空家の問題も、特に地方では多く、

火災や防犯の面でも空家状態の不動産を無くした方がご近所にも迷惑がかかりません。

不動産を相続して、誰も住まないようなケースでも売却を検討した方が良いでしょう。

話しは戻りますが、

タイトルの相続した不動産を現金で分けたい場合の方法は、

「売却する」ことになるのですが、

実はこの売却することが結構ハードルが高かったりするのです。

物件の条件が良ければ買い手はすぐ付くでしょうが、

不動産という高額な資産を動かすのはそれなりの手間がかかります。

担保が付いている場合は抹消する。

不動産仲介業者とのやりとり、

売買契約、

残金決済、

などなど、やることがとにかく多いのです。

そして、相続不動産の場合は原則としてこれらの手続きを「相続人全員」でやらなければなりません。

相続人の数が2人とかで少なく、

全員近所に住んでいるようなケースでは問題になりにくいかもしれませんが、

相続人が複数いて全員バラバラに住んでいる、

職種も公務員もいればサービス業の人もいるので休みの日がバラバラ、

そんな状況ではなかなか動きが取れないでしょう。

こういった場合は、「換価分割」という方法があります。

遺産分割の方法のひとつで、

要は「不動産を一旦代表相続人の名義にして、売却して現金化した後に分ける」という取り決めをするのです。

こうすることによって、一旦不動産の名義は代表相続人のものになりますが、

売却代金は事前に決めた割合で分けることが出来るのです。

実質動くのは代表相続人の1名だけなので、

負担は大きく軽減されます。

「なんだ簡単じゃん!」と思うかも知れませんが、

簡単なようで油断は出来ません。

遺産分割協議書の書き方しだいで、

売却後に贈与税の問題が発生することがあります。

例えば相続人がAとBの2名とします。

Aが代表相続人となって、売却代金をBと折半する取り決めをします。

この場合、一旦不動産はA名義になって、売却代金はAが受け取ります。

その後、AからBへ売却代金の半分を譲渡します。

この譲渡の時に贈与になる可能性があるのです。

AからBへのお金の移動は贈与ではなく、

相続によるものだときっちり説明できる遺産分割協議書を用意しなければなりません。

キモは、「換価分割であること」「売却代金の分配割合」の明記です。

具体的な記載例として、

「不動産はAが相続する。ただし、Aは不動産を売却換価し、売却に要した諸経費を控除した後にBにその相続分として売却価格の2分の1の金銭を分配する」

などでいいでしょう。

ただし、遺産分割協議で各相続人の調整が難しいなどの場合はやり直しが効かないときもあるので、

確実性を求めるのであれば専門家に相談した方がいいでしょう。

 
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