総合不動産サービス大手のJLLの調査によると、東京Aグレードオフィスにおける2016年9月末時点の空室率が1.4%になったそうです。

1.5%を下回るのは2007年以来初めてということで、需要の高さがうかがい知れます。

・東京Aグレードオフィスの条件

そもそも「東京Aグレードオフィス」とは何なのでしょうか。

Aグレードというとなんとなく高層ビルのきれいなオフィスというイメージです。

JLLによる東京Aグレードオフィスの定義は以下のとおり。

エリア 東京中心業務地区 (千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区)

延床面積 30,000平米以上

基準階面積 1,000平米以上

建物の高さ 20階以上

竣工年 1990年以降

新耐震基準 適合

・東京Bグレードオフィスの条件

一方でBグレードオフィスというのも存在します。

エリアと新耐震基準は同じですが、その他の条件がAグレードより緩やかです。

延床面積 5,000平米以上

基準階面積 300平米以上

建物の高さ 8階以上

竣工年 1982年以降

・Aグレードオフィスの空室率

2016年9月末の空室率は1.4%で、前年比1.9ポイントの低下となりました。

これは2007年以来はじめての低水準だそうです。

JLLによると、移転や拡張の需要が底堅いことや、供給が限定的であることが理由として挙げられています。

・Bグレードオフィスの空室率

一方でBグレードオフィスの空室率も2.0%と低い水準となっています。

前期比は横ばい、前年比0.3ポイントの低下となりました。

3%を下回るのは10四半期連続ということで、こちらの需要も根強いことがわかります。

・賃料も上昇

AグレードオフィスもBグレードオフィスも賃料が上昇しています。

Aグレードオフィスでは18四半期連続、Bグレードオフィスでは15四半期連続の上昇です。

Aグレードオフィスの坪当たり賃料は月額35,840円(共益費込)、Bグレードオフィスは22,297円です。

出典:JLL News Release

http://www.joneslanglasalle.co.jp/japan/ja-jp/news/262/office201609


・Aグレードオフィスの家賃って?

ちょっと計算してみましょう。

Aグレードオフィスの定義は基準階面積が1,000平米以上ですから、仮に1,000平米として約302.5坪です。

35,840円×302.5=10,841,600円!

桁がよくわからなくなりましたが、ワンフロア1,000平米の1ヶ月の家賃が1,084万円ということです。

まさにAグレードだな~と思ってしまいました。

 
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