今年も桜の開花季節になり、1週間前後で満開を迎えました。桜の木を多く備えた公園などの近くは不動産の賃貸物件としても大人気。一説によると、同条件の物件より高めの家賃がとれる、という指摘もあるようです。「桜の近くに住みたい」という心理は、どこにあるのでしょうか。
1、桜の花は女性ホルモンに良い?
桜の花は、女性ホルモンの分泌に良いという仮説があるようです。これは美肌や若返りの効果があるほか、落ち着きやストレス軽減としての効果もあると唱えられています。また、桜は「日本の花」であるという背景から、桜の木が多い場所は公園としても整備され、子育てや散歩に向いているという面もあるでしょう。そして花見の時期は昼夜を問わず鑑賞客が訪れるため、夜のライトアップなどの点灯設備が整備されている傾向もあります。これは治安にとって心強い味方です。
日本の「心」であるという桜の木。人々がこの木を大切にするところから、公園整備などで手厚く保護し、その近くが住処として人気が出てきたといえるでしょう。
そう考えると、広い土地を所有する地主さんのような、日本家屋でとても古い家も、大きな桜の木があることも多いです。種類にもよりますが、白と桃色という柔らかな色彩と、日本人好みのする散り方、そして冬から春の暖かくなる絶妙なタイミングで花を咲かせる季節性が、日本人の支持を得ているといえるでしょう。
2、ただ、桜を「植える」のは大変
そこで賃貸アパートなど投資物件を建てるにあたり、「桜を植えよう」という声を聞きますが、これはなかなか大変なよう。管理の難しさや、害虫の多さ、木が大きくなったときの大木の問題などは、とても個人で管理できるものではないとされています。10mを超えることも珍しくはないとか。
そのため賃貸物件の、いわゆる「外構の植木」としては向かないといわれます。投資用ワンルームマンションの購入を考えている場合は、桜の木が近い物件を探すことで、「近くに住みたい」という需要をキャッチアップするようにしたいですね。
そして、今年もまた桜の季節が終わり、初夏となります。地域によっては梅雨がありますが、じめじめした季節を超えると夏はすぐそこです。その時期には桜の木も、来年の開花に向けて準備を進めていることでしょう。