いつも不動産に関する真面目な話ばかりなので閑話休題。先月遅い冬休みとして九州は別府に行ってきました。別府は源泉だけではなく、街角の排水溝から温泉が「自噴」しているところも多いという有名な街。当然、別府に家を買えば、温泉に入りたい放題と思うでしょうか。


1、居住用住宅に温泉を引くには特別な設備が必要?


「では別府で売却に出ている不動産を購入すれば別荘になるではないか」。残念ながらそうとは限りません。自宅に温泉を引くこと自体はできますが、継続するには特別な設備が必要になります。いわゆる設置コストとしては1,000万円前後とも。また温泉用の配管は経年劣化が激しいため、ランニングコストも通常の配管通りとはいきません。


居住用住宅はお風呂に入ることで「利益」を得られるものではないため、どう考えても収支の取れるものではありません。温泉旅行が1泊ひとり10,000円も15,000円も取る理由がよくわかりますね。




2、入湯税はかかるの?


ここで生まれる素朴な疑問が、居住用住宅に温泉を引く場合に「入湯税」がかかるのかということ。この税金は居住用住宅に温泉を引く場合には課税されません。旅館に泊まる場合も1回100円や150円の微々たる金額なのですが、自宅で1人入るごとにお金を取られて、家族が入るごとに蓄積されて、それが毎日かかるとなれば大きな負担になってしまいますね


3、共同で温泉をくみ上げるマンションなどを購入する


ではせっかく温泉地に住宅を購入しても、温泉を楽しむことはできないのでしょうか。ひとつ解決方法があります。それは、温泉付き分譲マンションを購入することです。このようなマンションは温泉供給設備も共同で設置しており、入居各居からの徴収はありません。


ただ、物件によっては別途管理費を徴収する場合があるので注意が必要です。また、温泉付きの部分を購入価格に反映している物件もあるため、価格の確認を忘れないようにしましょう。その物件だけで高い安いではなく、同エリアの相場価格で比較対象のうえ、判断することが大切です。また、温泉付きマンションは傾向として価格が下がりにくいので、資産となりなかなか値段が下がらないという特徴も。

また、最近は街角の共同浴場でも広く魅力的なところも多い。そのようなところの近くに物件を購入し、備え付けのお風呂は小さく済ませる、などという工夫も。かかるコストを計算しながらですが、日常生活のすぐ近くに温泉があるのはとても魅力。ぜひ、取り入れていきたいものですね。

 
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