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②不義理タイプ

廃業のパタ-ンで最も危険なタイプが「不義理タイプ」です。第8話でもお話ししましたが、独立する上で最も難しいのがお世話になった会社との別れ方です。原則は、あなたが在職中に得た案件は全て後任者に引継ぎします。それでもお客様との信頼関係が特に強い案件やあなたが独立に向けて新規開拓した案件に関しては、会社側も気付いていて黙認してくれるものです。

それは「これからもお互い同じ業界内で頑張ろう」という祝福の意を込めての対応と思うべきです。しかし、そんな会社や先輩の思いを汲むことなく、在職中に得た案件を根こそぎ持って出ようとしたり、成約可能な案件を意図的に独立開業後まで引っ張ったりする人がいます。賃貸業界では、お世話になった会社の管理物件の所有者(オ-ナ-)に対し、抜き行為(ぬきこうい)を行う卑劣な人もいます。

※抜き行為 ⇒ 媒介、管理などを委託している業者との契約を解約する

よう依頼人を誘引し、自社で新たに契約させる行為。

このような不義理タイプには必ずしっぺ返しがきます。不動産業界は業者間の繋がりが非常に強い世界です。一見、個々の業者が独自で活動し、案件毎に業者同士が情報を共有したり共同仲介を行ったりしているように見えますが、根底には業者間の信頼関係が存在しています。どれだけインタ-ネット普及率が上がり、情報が瞬時に収集できる時代になったとは言え、水面下の情報や有利な案件は結び付きの強い業者間でのみ共有されます。特に賃貸業界では、仲の悪い業者や過去にトラブルを起こした業者に対しては、専任物件や管理物件への客付けを完全にブロックしてしまう行為が日常的に行われています。

私は、会社に対する反発心から独立に踏み切ることは決して悪いことではないと考えています。なぜなら時として反発心が大きな原動力になるからです。問題なのは、反発心が行き過ぎて、不義理に転ずることです。道に反する生き方には必ずツケが回ってきます。これだけは、覚えておいてください。

③共倒れタイプ

これは人選ミスにより失敗するタイプです。第9話で独立後パ-トナ-の選び方について説明しましたが、どれだけ綿密に事業計画を練り、あなたの考えを理解してくれるパ-トナ-を人選しても、いざ起業してみれば「これが同じ人物なのか?」と感じる程、パ-トナ-が能力を発揮できない場合があります。第11話でもお話しした通り、開業資金として6カ月分の人件費は用意してください。あなた自身もパ-トナ-も業務が軌道にのり、経営が安定するまでに必要な期間です。

6カ月経っても、パ-トナ-が力を発揮できていないようであれば、真剣に人選を見直してください。6カ月間で力を発揮できない原因が特定できれば、必ず改善策が見つかりますが、原因すら分からないようであれば、それはパ-トナ-の能力不足ではなく、力を発揮するステ-ジが違うのだと判断すべきです。誤った情に流されることなく、適切な人選を行うのも経営者に求められる要件です。

では、チェックシ-トを使用し、新規業者が陥り易い盲点を整理しましょう。

  【チェックリスト】

(a)何でも屋タイプとは ⇒

(b)不義理タイプとは  ⇒

(c)共倒れタイプとは  ⇒

 
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