「不動産営業 独立大作戦」 池田浩一


「いつかは独立」と考える不動産会社の社員は多い…


しかし、何の考えもなしに独立できるほど甘い世界ではない。


成功するためには社員であるうちにできる準備をこっそりしておこう。20年以上不動産会社を経営している池田浩一氏が社員のうちにやっておくべき独立までのノウハウを伝授する。


今回は独立後のパートナー選びについて解説してもらった。(リビンマガジンBiz編集部)

(画像=写真AC)

今回はいよいよ独立後のパートナーの選び方についてお話します。

パートナーには、営業、事務、会計など社内で一緒に働くスタッフの他に会計士、税理士、弁護士、司法書士、建築士など、あなたの独立後の事業をサポートしてくれる各界の専門家があります。今回は社内パートナーの選び方について紹介します。

あなたの魅力や能力を最大限に引出せるかは誰をパートナーにするか次第です。当然、パートナーから見たあなたの存在も同様です。天才アスリ-トと呼ばれる人たちも絶対的信頼関係がある、優れたコーチやトレーナーの存在があるからこそ、能力を最大限に発揮して超人的な記録を打ち出しているのです。

不動産業界でも独立後、短期間で業績を伸ばしている人たちは、必ず従業員や取引先に恵まれています。逆に、全く力を発揮できていない人を見ていると、従業員のトラブル対応、取引先のミスなどに時間を取られ信用を落としているケ-スが殆どです。前回、新規開拓のための「自分自身のブランディング」について説明しましたが、これから説明するパートナーの人選は、あなたの目指す「会社としてのブランディング」を常に意識し行ってください。優れた人材もステ-ジが違えば十分な能力を発揮できないからです。

説明の前提として第4話でお話しました(a)業務内容(b)取扱案件(c)活動エリア(d)独立後の会社と自分のウリを下記の通りとします。

(a)業務内容  ⇒ 売買仲介、賃貸仲介、買取販売 

(b)取扱案件  ⇒ 居住用物件(土地、一戸建、マンション)

(c)活動エリア ⇒ 活動拠点を絞り込んだ地域密着型

(d)独立後の会社と自分のウリ

⇒ 地主、弁護士、債権者などから市場公開前の情報を入手し、他企業にない希少性の高い案件をお客様に提供可能。

最初に営業社員から考えてみましょう。同じ不動産仲介でも売買と賃貸ではその性質が全く異なります。物件を売りたい、貸したいという依頼者に対し良いお客様を紹介する。或いは買いたい、借りたいというお客様に対して希望条件に近い情報を提供して商品を斡旋するという点は同じです。しかし、募集情報の配信方法や入手方法、契約手続き、お金の動き、新規開拓の方法や業者間の関係に至るまで、そのプロセスは全てが異なります。仮にあなたがこれまで売買仲介だけをやってきたのであれば、賃貸仲介の営業経験や貸主や管理会社といった情報元の新規開拓ができる担当者が必要です。

買取販売に関しては、レインズなどにより市場公開される前の希少性の高い情報を、地主、弁護士、債権者などから直接入手し、仕入価格、再販価格などを的確に見極めることができる担当者が必要となります。

また地域密着型で事業展開を考えるのであれば、土地勘や相場勘があり、地主、有力地権者など、地域の情報を熟知したスタッフが必要になります。

▶2ページ目:正しい人選は独立1年後の未来を変える(続き)

 
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