生活をする上で「衣」「食」「住」は必須の要素ですが、日常の買い物などで身近な「衣」「食」に比べて、「住」は「重要ではあるけれど、関心が今ひとつ」ということはないでしょうか。

「住」に関しては、専門である不動産屋さんに相談したり、取引の仲介をする場合がよくありますが、任せっきりにならないように、基本的な知識はおさえておくほうがいいでしょう。

1.不動産とは

不動産とは何でしょうか。国土交通省の不動産鑑定評価基準によると、「不動産とは、通常、土地とその定着物をいう」と定義されています。「通常」と入れているのは、一定以上の規格を有する船舶や、航空機なども不動産と見なされることがあるためと思われます。

一部のお金持ち以外、船舶や航空機を持つことはないと思いますので、不動産は「土地とその定着物」と考えていいでしょう。

2.人類の歴史は土地の争奪戦の歴史?

NHKの大河ドラマなどで、よく題材にされるのは、戦国時代の武将の伝記に基づく物語ですね。国内のみならず、お隣の中国や、遠くヨーロッパなどの歴史を見ても、人類の歴史は、土地の争奪戦の歴史であったと言えるのではないでしょうか。

土地は、その利用如何によって、多くの富を生み出しますし、その富は権力の源泉となります。また、地表の利用だけでなく、地下にも天然資源が存在している場合があり、その採掘が容易である場合には、やはり多くの富を生み出します。これは中東の産油国などを見ればよくわかりますね。

3.不動産は取り扱いが複雑?

こうした富の源泉となる不動産は、様々な紛争を引き起こす元凶でもあります。例えばお隣との土地の境界を巡る紛争などは、裁判所における民事訴訟案件に高い比率を占めます。こうしたことから、不動産に関しては様々な法律が定められていて、不動産から派生する権利など、不動産自体以外から生じる価値も取引の対象となることから、取り扱いが難しくなっています。

4.不動産は経済活動の鏡?

不動産取引には、大きなお金が動きます。また、住宅の新築や増改築などは、大工さんの他に左官屋さんや瓦屋さんなど、様々な職人さんが関係しますので、多くの人に仕事を提供することになります。こうした面から、政府の景気浮揚政策として、新築住宅の建築件数を増やすことや、その取得に必要なお金を借りやすい環境の整備を図ることは、よく行われる施策です。

5.まとめ

家を買う予定がある方は、不動産に関して様々な法律に基づく権利と義務があることを知っておくといいでしょう。また、家を持つことで良い面がありますが、管理などに関して、ご近所さんや第三者との紛争に巻き込まれる場合も少なくありません。何かあったときに気軽に相談できる不動産屋さんなどの専門家がいると安心かもしれません。

 
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