新築を建てよう!と購入した土地。隣接する南側の土地は空き地だし、日当たりもよさそう♪と油断していませんか?今は空き地でも何年後かに高層マンションが建設され、日が全く当たらない…なんてこともありえます!そこで今回は、土地購入時にチェックして欲しい、「用途地域」についてご紹介します。

■用途地域とは?

この土地には決められた種類の建物しか建てることができない、と都市計画法で定められた地域のことです。例えば、住宅の隣に商業施設、その隣にはオフィス用のビルでさらにその隣には工場、なんて乱雑に建物が建っていては安全面や景観としてもよくありません。このような統一性のない雑多な建物を建築しないために、用途地域が定められています。

■用途地域の種類

用途地域には大きく分けて3つ、細かく分けて12の種類があります。

■住居系

第一種低層住居専用地域

小規模の店舗や住宅のみ建てることができます。小規模なら、小中学校や診療所なども建設できます。建物の延べ床面積は50㎡まで。

第二種低層住居専用地域

第一種低層住居専用地域より少し大きな建物を建てられます。コンビニなどもOK。建物の延べ床面積は150㎡まで。

第一種中高層住居専用地域

3階建て以上のアパートやマンションも建てることができます。延べ床面積が500㎡までなら、病院や大学を建てることも可能です。

第二種中高層住居専用地域

第一種中高層住居専用地域より、規模の大きい店舗や事務所、スーパーなどを建てられます。延べ床面積は1500㎡まで。

第一種住居地域

延べ床3000㎡までであれば、店舗・ホテル・運動施設なども建てることができます。また、環境に影響の少ない小規模の工場も建てられます

第二種住居地域

マンションやアパートだけでなく、スーパー・ホテル・パチンコ店・事務所・カラオケボックスなど、10000㎡までの一定条件を満たす建物を建設できます。

準住居地域

第二種住居地域と同じく、建築可能延べ床面積は10000㎡ですが、道路沿線には自動車関連の施設も建てることができます。車庫や宅配便業者の倉庫なども建てられる地域です。

■商業系

近隣商業地域

近隣住民の利便性を高める地域で、住宅・事務所・店舗・ホテル・映画館・小規模の工場などの他、ほとんどの商業施設を建設できます。延べ床面積に規制はありません。

商業地域

商業地としての発展を図る地域で、近隣商業地域で建てられる建築物のほか、風俗店やラブホテルなどの建築も可能です。都心の繁華街などがこの地域にあたり、住居としての役割はあまり重視されていません。

■工業系

準工業地域

住宅や商店のほか、環境悪化に影響のない軽工業などの工場を建てることができます

工業地域

工業業務の利便性を重視した地域で、どんな工場でも建てることができます。住宅や店舗も建てることができますが、学校・病院・ホテルなどは建てることができません。

工業専用地域

工場業務に特化した地域で、唯一住居を建設することのできない地域です。その他、飲食店やホテルなども建てることはできません。石油コンビナートなど、危険性の高い工場でも建てることができます

■まとめ

私が家を建てた土地は「近隣商業地域」に分類されており、土地を購入するときに「将来商業施設や背の高いビルが建つ可能性もあります」と言われました。幸いなことに現在は住宅や病院が多く、近くに商業施設はありませんが、いつかそうなっても文句は言えません。みなさんも土地を買うときはそこがどういう地域なのか、ぜひチェックしてみてくださいね。

 
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