早いもので、もう師走となりましたが、いかがお過ごしですか。


東京都総合不動産コンサルタントの渡邊です。


今回は、よくあるトラブルの中の一つで、隣地の空き地に

建物が建ってしまうことによる日照・眺望等のトラブルです。


不動産業者に案内されて、Aさんは中古戸建を購入しました。

ところが、一年後に、隣地の駐車場に6階建ての建物を建てる

工事が始まりました。

隣地の6階建ての建物が建つと日当たりが悪くなり、遠くの景色も

見えなくなって眺望も悪くなります。

この中古一戸建てを購入する時に、6階建ての建物が建つという

説明はなかった。知っていれば買わなかった。買い取ってくれ。

という電話が不動産業者にかかってきました。

契約当時は、不動産業者も隣地に建物が建つことは知らなかった

し、重要事項説明書にも将来建物が建つ可能性があり、そのことに

より日照・眺望等に影響がある旨の記載がありました。

今回の場合には、不動産業者も最低限の調査、説明を行っており

説明義務違反はないと思われます。

しかし、Aさんより隣地の建築計画についての調査依頼があれば

積極的に隣地所有者に直接お会いして、建設計画の有無等を確認

するなどの調査を行う必要が出てきます。

また、建設計画があることを知っていた場合には、当該建設計画

及びその影響について、調査・確認して説明する必要が不動産業

者にあります。

将来の建築可能性の説明として重要事項に記載している例として

「本物件は法令上の制限にて説明の通り、第1種中高層住居専用

地域にありますので、中高層の建築物の建築が可能です。

現在駐車場として利用されている南側敷地にも将来中高層の建物が

建築される可能性があり、当該建物が建築されると、本物件の日照

、眺望等に影響を及ぼす可能性がありますのでご承知おきください。

なお、現時点では、南側駐車場敷地の具体的な建築計画等について

当社では聞いておりません。」

購入される方も隣地に空き地がある場合には、将来的には建物が

建つ可能性があることを認識してご購入をご検討いただくことが

必要です。

 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ