中古物件の購入を検討する際に、やはり気になるのが築年数です。

値段が同等であれば、新しい方がいい。と思うのが買い手側の心情です。私もそうでした。

見学はなるべく築年数の浅いところ。なぜならそちらの方が「美邸」だと思っていたからです。


長く空き家だったのに、やたら綺麗な中古戸建

築年数が浅く売りにでている戸建ては、必ずしも美邸とは限らなかったです。

図面を見ると、「これは…」と思うような材質であったり、新しいが故に掃除や手入れがおろそかになり、痛みが激しかったりしていました。

逆に築年数が古いものの方が造りがしっかりしていたり、柱がオール4寸だったりと贅沢な造りになっていた戸建てが多かったです。

もちろん経年劣化は否めませんが、基礎さえしっかりしていればあとはリフォームでどうにでもなります。

そんな中、築年数が30年オーバーの平屋を見学する機会がありました。

売主が他界し、親族は皆県外にいるので残しておくよりも、売却金額を皆で分けるので。という売却理由でした。

居住されていた方がどんな方かも分からないし、綺麗にはしていたけれど逆にそこが不安材料でもありました。

居住者は長い間、入院されていたとの情報なのに、逆になぜこんなにも綺麗なのだと。空気の入れ替えもされていなかっただろうし、なぜ?

不動産業者が掃除したのか?いや、なんとなくそれだけじゃない…

モヤモヤしたまま近隣の散策に出ることにしました。

築年数よりも「どう扱っていたのか」


子連れだったので、近くの公園に行く事に。そこでご挨拶した老夫婦に「あのお家に見学にきたの?」と聞かれ、そうだと答えると

「あそこのご主人はね、それは立派な棟梁でねえ」と。

なに?棟梁?と喰いつくと、お話が好きな方だったので情報をかなりくださいました。

昔気質の職人さんであったこと、暇さえあれば自宅の点検や修繕に余念がなかったこと。入院されている間もお弟子さんに頼んで、家の管理をされていたこと。

腑に落ちたとはこのことです。素人ではできない修繕箇所の数々や、やたら綺麗にされていたのはそういう理由だったのかと。

査定額は単に築年数しか見ていないのだと。これは買いだな。と直感で思いました。

結局、先に手を挙げられた方がいたので、購入までには至りませんでしたが、人生の片りんを垣間見たような。その方の人生観が家にも表れるのだなと強く感じました。

築年数云々で判断するのではなく、これまで自宅をどう扱っていたのか。

それで買主の心は動くこともあるので、あまり古さを悲観せずに、お手入れを入念にされていた方が、得策かなと感じています。

 
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