郊外に住んでいると様々な人が越してきます。
会話の流れで、なぜここに越してきたのか聞いてみると、ターミナル駅まで1本で行けて便利だから、社宅があるからなど色々な理由があります。
しかし、たまに「自然があるから」とおっしゃる方もいるので、どこから越してきたのか聞いてみると、都心は都心だけれど、高層ビルが立ち並ぶような「ど真ん中」ではない。複数路線が走っていて、適当に自然があって、実に便利な街なのです。自然もないわけではない。でもどうしてか?今までは自分の家の周りに「割と自然があるほうだ」と思っていたそうなのですが、子供が生まれてみると「これは自然じゃないな」と思うことのほうが多くなったそう。“自然”というものへの期待は、子供が生まれると同時に高まるのでしょう。ただ木があるだけではなく、水があるだけではなく、そこで子供が成長できなければいけないのです。結果、人工の自然だけではない、天然の自然に触れさせることができてとても幸せだといいます。
ある方は、ご主人の通勤の便か、子育てしやすい場所なのか、優先順位を相談した結果、駅から近い場所が1番だと考えたそうです。しかし、結局第2子が生まれると同時に買い替えし、子供が騒いでも親がナーバスにならないで済む戸建てに住み始めました。ちなみに自然がないから越したのではなく、やはりどこからともなく「騒音による苦情」が入ったそう。
子供が子供らしく過ごせない、それは今の自分たちの優先順位にそぐわないという理由で買い替えに踏み込みました。
このように、その時の自分たちの将来設計をもとに、そのときにベストな判断をしたはずでも、時折軌道修正しなければいけないシチュエーションが生じます。子供は2人と決めた方がいつの間にか4人連れていた、なんてこともあるのです。
住みかえすることで、そのときの自分たちの住み心地のよさを求めることも、よい方法です。大切なのはその家をベースに、自分たちがどんな毎日を過ごすかなのでしょう。