100万円といえばとんでもない大金である。あと100万円安く家を買うにはどうすれば良いのだろうか。近藤FP事務所 近藤喜隆代表に聞いた。(リビンマガジンBiz編集部)


100万円・・・?(画像=ぱくたそ)

安く買う秘訣は3点あります。

1.予算をしっかり立て、その根拠を示す
2.どれだけ欲しいか熱意を示す
3.相手の立場に立つ

では詳しくお話ししていきましょう!


1.予算をしっかり立て、その根拠を示す

まず、100万円安く購入するためには、その根拠を示さなければなりません。相手の希望価格より100万円も低いのです。ただ「値引いてくれ」では相手もなかなか「うん」とは言いません。あと100万安く買うことが必要なことを相手にも認識させるのです。

例えば「もし自宅を賃貸に出した場合(収益物件)の利回りから逆算するとこの価格です」とか、「周辺相場ではこのくらいです」などしっかり下調べをしておきます。その準備が功を奏すのです。

実はこれが一番肝心です。これがないと軸がぶれてしまいます。確固たる意志の元、交渉に臨むのです。

2.どれだけ欲しいか熱意を示す

なぜこの物件を選んだのか、なぜこの物件でなければいけないのか、あなたの思いを率直にお話ししてみましょう。その思いが熱ければ熱いほど、深ければ深いほど、相手の心に届くものです。相手もできれば良い人に買ってほしいと考えています。「この人であれば、100万円安くしてもいいな」という気持ちになってもらえればしめたものです。

ただし、これは打算的に行われるのではなく、本当に物件にほれ込み、そこから自然とじみ出てくるものです。そういった意味では、本当に自分にあった物件探しが必要です。自分にふさわしい物件はきっとあるはずです。それをじっくり見極める周到な準備こそが成功の鍵です。

3.相手の立場に立つ

これは、相手の立場に立って値引きしやすいような環境を作ってあげるということです。仲介業者が相手の場合、向こうも仕事で接客しているので、なにか利益や実績を作らなければならないと考えています。しかし、売上を上げるために、ただやみくもに値引きをすれば、会社や上司に叱られることがわかっています。

そこで「お土産を持たす」など、相手が喜ぶような環境を作り「100万円値引いてもいいかな」と思えるような状況に持っていくのです。お土産とは、その会社を通して住宅火災保険に入るといったことです。その他、先方の提携ローンで組んであげるなどでも良いかもしれません。

また購入時期も大切です。なかなか売れない時期であれば少しでも値引いて売りをあげようという動機が働きます。一般的に一戸建て購入であれば、夏場が狙い目かもしれません。年明けから3月の年度末までであれば、引っ越しシーズンですので、黙っていても家が売れます。その後の6月のボーナス期や、10月前後も市場が動いています。夏枯れ?!ともいえるこの時期が相手にとっては嬉しいかもしれませんよ!?

いかがだったでしょうか。100万円安く家を購入するために大事なことは、自分の都合のみで考えないことです。相手はむしろあなたと逆の行動がしたいのです。そこをあえてあなた側の希望に沿ってもらうためには、相手に納得してもらう必要があります。そのためのアプローチとして、上記にご紹介した方法はきっとお役に立つはずです。

「あと100万高く売りたい、安く買いたい」気持ちは一旦胸の内にしまって、相手も喜んで値引きしやすい環境を作ってあげることこそが、お互いにとっても良いことなのです。買った後もお付き合いは続きます。最初のスタートを好印象でまとめれば、その後も100万円以上のお得がきっと待っていますよ!

 
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