不動産を売却する際の価格は、どうやって決めたらいいのでしょうか。売り主としては、もちろん1万円でも高く売りたいところ。しかし、希望価格と査定価格にはズレがあるかもしれません。不動産に関しては素人で相場がわからないと、どう価格を決めていいかわかりません。高い査定価格を出してくれる会社におまかせしたらいいのでしょうか。いいえ、そうとは限りません。売却を依頼する会社、価格は慎重に決めたいものです。

査定は数社に依頼しよう
そもそも、不動産を売買する際の価格は、4種類あります。①売り主の希望価格②不動産会社による査定価格③売却をスタートする際の売り出し価格④売買契約が成立した後の売却価格です。少しでも希望価格に近い価格で売却したいものですね。高く売るには、どうしたらいいでしょうか。

まず、媒介契約を依頼する不動産会社を決める前に、物件の査定を依頼して、価格の相場をリサーチします。ネットワークが広い大手の会社、地場に根ざした地元の情報に強い会社、相談に行ったときに親身な態度で丁寧に説明してくれる会社など、振り幅をもたせることを意識して、3社以上に依頼するといいでしょう。数社を比較検討することで、相場がわかるだけでなく、不動産会社を見極める目が養われます。

査定価格はどうやって決まるの?

査定額は、土地の路線価と面積、建物の有無、中古住宅やマンションの場合は築年数など、立地と周辺環境、過去の売買取引の実績などに基づいて決まります。路線価は、国税庁のホームページ(http://www.rosenka.nta.go.jp/)で最新の基準書を確認できます。土地の場合は隣接する道路の数字×面積(㎡)で出すことができます。

また、駅からの距離、買い物施設、教育施設、医療施設が近くにあるかどうか、周辺に遊興施設があるかどうか、といった暮らしやすさ、敷地・土地の将来性なども当然加味されます。土地の場合で、築15年以上の、取り壊しが必要な家が建っていると、解体費用がかかるため査定価格が下がります。中古住宅、マンションの場合は築年数と物件の状態(リフォームしてそのまま住めるかどうか)が影響します。

何故、この査定額になったか質問しよう
査定価格は、数百万の差がでることもあります。そうなると、最も高い査定額を提示してくれた不動産会社と契約を結ぼうと考えるのが自然かもしれませんが、価格だけで決めてしまうのは安易です。なぜなら、売出し価格を高く設定したとしても、売れないとすぐに値下げを提案する会社だったら…。
不動産という高額な取引をまかせられる会社かどうか、高く売ろうと熱心に努力してくれる会社かどうか、具体的な販売戦略をもっているかどうか、今までの実績から得意な分野はどんな不動産なのか、話をしながら冷静に見極めましょう。

まずは、何故その査定価格になったのか、詳細を聞いてみましょう。不動産会社に全面的におまかせ、ではなく、自分が売りたい物件のメリット、デメリットを自分なりに考えて整理してみましょう。「このデメリットに対して、どうしたら売れるか」という販売戦略を聞いてみるのもいいでしょう。そこで、きちんと根拠を示して説明してくれる会社かどうか、見えてくるのではないでしょうか。

 
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