GA technologies(東京都港区)は、同社の研究開発組織「AI Strategy Center(以下、AISC)」が研究開発してきたツール群を紹介するテクノロジー・ショーケース「TechLab(テックラボ)」を無料公開した。

画像=プレスリリースより

AISCは、2017年に発足したGA technologiesの研究開発組織で、AI技術をはじめとした新技術を駆使した社内業務改善や顧客満足度向上、社内の課題発見と解決を目的としたプロトタイプ開発などを進めている。

「TechLab」は、AISCが開発したGA technologies社内でも活用されているテクノロジー・ショーケースで、現在社内向けに31あるアプリのうち、11のアプリが無料で公開された。

「販売図面読み取り」は、マイソクや物件チラシのデータをOCR技術を応用して読み取り、データ化するツールだ。チラシのファイルをアップロードするだけで販売図面に記載されている約100項目を読み取ることが可能で、精度は92%。図面を読み込むことで、間取りを認識して読み込むことができるという。

「建物基盤検索」は、GA technologiesのデータベースに格納されている全国14万棟のマンションの部屋数、築年数、階高などの確認ができる。

「全国賃料推定」は、それらのデータベースとAIを活用して全国のマンション賃料を予測するツールで、6項目という少ない入力項目でありながら、一都三県ではMER(誤差中央値)は1.88%と非常に高精度だ。

その他にも、「住所パーサー」や「Datascope(データスコープ)」、「謄本読み取り」「帯がえ」「ドア2ドア」「ハザードマップ」「市況可視化」「BestBasho」などが公開されている。

GA technologiesでは、これらのツールを利用することによって、1物件の仕入れにあたり23.0時間かかっていたものが7.8時間になり、15.2時間の工数削減に繫がっているという。

メディア向けに行われた説明会で、AISCの室長で執行役員・CAIOの稲本浩久氏は、無料公開に至った背景として、「採用強化」「他社とのコラボレーション」「不動産業界の業務改善」の3つを理由として挙げている。

「開発したプロトタイプを公開することで、採用候補者への興味喚起とミスマッチ防止することや、サービスを通じて他社サービスや他社とのコラボレーションを創出すること。そして、積極的に使っていただいて、業界の業務改善に繋げていただければと思います。我々が持ってるデータや仕組みと、他社がもっている技術やデータを組み合わせることで、すごく大きいものが生まれる可能性があります。オープンイノベーションの観点からも、無料で公開することには意義があると考えています」(稲本氏)

GA technologies 執行役員・CAIO 稲本浩久氏 撮影=リビンマガジンBiz取材班

「TechLab」では、今後も順次アプリを追加していく予定となっている。

 
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