フューチャーアース研究所(東京都東村山市)が、2023年8月より店舗改装のワンストップサービス「Re;deco(リデコ)」の提供を開始した。
「Re;deco」は、全国の店舗やオフィス、業種・分野を問わずに内装解体から店内装飾までを提供する事業用不動産専門の改修サービスだ。
特徴は、建材の調達から企画設計・デザイン、そして工事までをワンストップで提供することで実現した「安さ」。
同社・松川雄二社長は「他の内装工事との一番の差別化ポイントは安いということです。相場より低価格で提供することができます」と語る。
また、工事だけでなく店舗に設置したデジタルサイネージのコンテンツ制作や運用もサポートしている。デジタルサイネージのコンテンツは管理画面から簡単に出し分けができるほか、災害時には地震速報や災害情報を映し出すことも可能だ。
この松川社長、実は不動産管理ソフト「賃貸名人」を提供しているダンゴネット(東京都武蔵野市)の創業者で、2022年まで会長職に就いていた。当メディアでも取り上げたように、2022年9月にダンゴネットがイタンジ(東京都港区)の傘下となったことで、同職も退任となったが、いわば「賃貸名人」の生みの親なのだ。
ダンゴネットで培った不動産業界のノウハウや経験と、フューチャーアース研究所で行ってきたリフォーム工事の実績が「Re;deco」に活かされている。
また松川社長は博士(理学)を修了しており、松川博士として廃プラスチックから軽量・高強度・高性能のカーボンナノチューブを生成する特許を取得している。カーボンナノチューブのその生成や研究も、フューチャーアース研究所の事業の1つで、現在はまだ試行錯誤の段階だが、既に大手自動車会社や航空系・宇宙事業に関連した大手企業などからも引き合いがあるという。
デジタルサイネージの設置・販売や今回取り上げた「Re;deco」、またカーボンナノチューブなど様々な事業を展開するフューチャーアース研究所だが、2012年10月に設立された背景には2011年3月の東日本大震災がある。
「東日本の震災を受けてとにかく何かしなければならないと感じ、具体的な事業などは決めていなかったのですが、地球環境にとってよいことをするということを目的に立ち上げた会社です」(松川社長)
環境や持続可能な社会作りに配慮しつつ、顧客や不動産事業者にとっても役立つサービスの提供を目標としている。
「Re;deco」の事業責任者・岡田史佳取締役は「中長期の目標5年で5,000件の利用を目指す」とし、店舗オーナーや担当者を紹介し成約となった不動産会社には、紹介料が支払われるキャンペーンも実施される。