トーラス 無料の登記・土地データサービス「不動産チェッカー free版」を提供

トーラス(東京都中央区)は、登記簿取得に必要な地番情報や筆境データなどを閲覧や、そのまま登記を取得することができる「不動産チェッカー free版」の無料提供を開始する。

「不動産チェッカー free版」 画像提供=トーラス

「不動産チェッカー free版」は、Googleマップなどの地図サービス上に、地番や筆境情報などを表示させるサービスだ。そのまま土地の登記を取得することも可能。PCだけでなくスマホでの操作に対応しているため、出先であってもGPS情報によってその場で登記取得ができる。

同サービスには、2023年1月法務省が公開した登記所備付地図のオープンデータが活用されている。法務局のデータと地図データを、AIが即座に読み取り、地図上に筆界を表示させる。

「法務省が地図データを公開した当初は、地図業界が大騒ぎになりました。しかし、早々にどのプレイヤーも壁にぶち当たりました」と語るのは、トーラス・木村幹夫社長だ。

公開された地図情報の6割以上に位置情報がなかったことが原因だったという。位置情報がなければ、バラバラのパズルピースとなった土地情報を、どう組み合わせるかのヒントがないため使い物にならないというのだ。

しかし、トーラスでは、企業秘密になっている独自技術によって、地図情報に位置情報を落とし込み、法務省のデータ公開から1カ月で、サービスを完成させていた。

「サービスの根本は『MVP』だと考えています。MVPとはMinimum-Viable-Productの略称で、『顧客が納得する必要最低限のプロダクト』という意味です。完璧なサービスを作ろうとせずに、必要最低限の機能を早く安価に提供することを念頭に置いています」(前出・木村社長)

また、法務局の土地データによって、日本には約2億4,000万筆の土地があることがわかり、トーラスではそれらの土地の面積や路線価情報、権利の動きなども把握することが可能だという。

「『不動産チェッカー free版』は登記の取得や煩雑な業務に忙殺され、なかなか業務のDX化が難しい中小企業にこそ使っていただきたい」(木村社長)

同サービスの利用には、会員登録後不動産事業者の確認や諸条件の審査などが必要になるという。

 
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