こんにちは。婚活FP山本です。不動産の中でも自分が生まれ育った「実家」というのは、本人にとっては値段以上の価値があるもの。特に「家を継ぐ」習慣が残る地方の田舎なら尚更です。ですがその思いは時に弊害を生むことも…。今回はそんな話をお伝えします。

最初は「空き巣によるご近所周り」から始まった

これは、とある地方の代々続く家が50件程度密集している地域でのお話です。地方の田舎らしく、そこは周囲との助け合いが現存する世界になります。事の発端はある家(以下A家)の娘さん(以下Aさん)によるご近所周りから始まりました。

「実家(A家)に空き巣に入られた。今後なるべく実家周辺を見ていてほしい」と。実はA家はすでに両親が他界しており、またAさんもすでに嫁いでいて無人だったんです。無人の実家…そりゃ空き巣からしたら格好のマトだったでしょうね。

そうこうしてるうちに、2度目の被害が…

理屈だけで言えば当然実家を売却すべきですが、そもそもA家は不動産としての価値は土地も含めてもほぼゼロ。さらに自分が生まれ育った故郷とも呼ぶべき実家は簡単には売却を決断できませんでした。お気持ちは痛いほど分かります。

ですが…それがいけませんでした。そうこうしてるうちに、なんとA家はまたしても空き巣に入られました。いくら協力的な周辺の家が監視してると言っても24時間ではありませんし、ある意味当然の結果。どんなカギをかけても、無人の不動産はやはり無力です。

それでも売却できず、今では往復の日々

結局2度の空き巣被害にあった訳ですが、それでもAさんは実家を売却できませんでした。そして正月等にはA家に帰省することも考えると、住めなくなるようにもできず…。今ではAさんは週の半分を一人、実家で暮らす生活をするようになりました。

ちなみに実は周辺の家々も事情は近いものがあり、ほとんどの家では男性でも実家とは別に住んでるんです。最終的にこの地域全体が無人の実家だらけになった時、その子供たちはどんな行動に出るのでしょうか…。

おわりに

生まれ育った強い思い入れのある地方の「実家」という不動産は、ホントに売却の決断が難しいもの。お金にならないなら尚更。もちろん賃貸に出すことすら抵抗も強いものです。ですが、無人状態での放置もまた問題と言えます。実際に売却できるかどうかはさておき、あなたなら「実家を売却する」という決断、できそうですか?

関連リンク↓ 「不動産!実家と新居、売却するならどっち…な話」

/column/yamamotomasayoshi/20399/
 
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