どんな仕事にも本音と建て前はある。
しかし、扱う金額が大きいぶんだけ、不動産業のヤミは深い気がするものだ。
そんな不動産業界のヤミを暴く漫画が話題を呼んでいる。
ビッグコミック(小学館)で連載中の漫画『正直不動産』(大谷アキラ、原案:夏原武、 脚本:水野光博 )である。
原案を手がけたのは、ノンフィクションライターの夏原武氏だ。
詐欺をテーマにした漫画『クロサギ』の原案でも知られている。
不動産会社で働く永瀬財地が主人公だ。
(C)大谷アキラ・夏原武・水野光博/小学館「ビッグコミック」連載中
ほとんど嘘で塗り固められた契約を口八丁、手八丁で次々と成立させていく永瀬は実力主義の不動産会社でエースとして活躍している。
不動産の知識を持たない素人の客など、簡単に信用させ、言いくるめてしまうのだ。
(C)大谷アキラ・夏原武・水野光博/小学館「ビッグコミック」連載中
(C)大谷アキラ・夏原武・水野光博/小学館「ビッグコミック」連載中
しかし、とある自身の行動をきっかけにして、永瀬は嘘がつけなくなる特異体質になってしまう。
いつものように言いくるめよう。そう思っても、口をついて出るのは嘘偽り無い本音ばかり。
(C)大谷アキラ・夏原武・水野光博/小学館「ビッグコミック」連載中
(C)大谷アキラ・夏原武・水野光博/小学館「ビッグコミック」連載中
やがて営業成績は急降下して、会社内での立場も危うくなっていく。
窮地の永瀬は『嘘なし、昇進なし営業「正直不動産」永瀬財地!』を掲げる。
嘘のつけない永瀬は、結果として不動産業界のヤミをさらけ出す。
そこに永瀬を追い落とそうとするライバル桐山貴久も現れ、ここからの展開に期待が高まる。
不動産業界で働く人が読めば、「あるある」とうなずけることばかり。
一方で不動産に詳しくない人にとっては、「そうだったのか!」と驚くこと間違いなしの漫画に注目だ。