1200種類から最適なローンを提案


(モゲチェック・プラザ新宿店)


人生最大の買い物はなんですか?

と問われれば、多くの日本人にとってその答えは住宅ではないだろうか。

では人生最大の借金は?

と質問を変えてみても、やはり多くの人の頭のなかに住宅ローンが登場するだろう。住宅ローンに支払うお金を削減できれば、家計にも大きな影響があるのは間違いない。
住宅ローンに特化したコンサルティングサービスを提供するMFS(東京・千代田区)が狙うのは、そのニーズだ。同社は11月1日に住宅ローン借り換え専門のコンサルティング店舗「モゲチェック・プラザ」の2号店を新宿に開店した。同店では、銀行出身のスタッフが住宅ローンの借り換えについてアドバイスしてくれる。面談で聞き取った内容から、全国140金融機関が提供する1200本の住宅ローンから最も安く、相談者のニーズにあう商品を提案してくれるのだ。
 しかも、本人以外でできる手続きならばすべて代行してくれる。また、職業や借入金などをもとに審査が通る金融機関を提案してくれる。今年4月のサービス開始から、これまでに150人以上が同社のアドバイスで借り換えをし、平均の削減額は約400万円にもなるという。いかに多くの人が高いローンを払い続けているかがわかる。しかし、なぜこんな無駄が生まれるのか。

誰のための住宅ローンか?

MFSの中山田明CEOは「これまでユーザーの立場でローンを紹介するサービスがなかった」と住宅ローンをめぐる問題点を語る。住宅購入時の借り入れの時は、不動産会社や住宅メーカーなどから紹介されてローンを借り入れることが多い。彼らは住宅を売るのが本来の仕事だ。必然的に、審査が通りやすい金融機関を紹介する傾向が強くなる。結果として、ユーザーにとって不利なローンが組まれることも少なくないのだ。
 また、借り換えにも高いハードルがある。
ここ数年は、マイナス金利に代表される低金利政策が続き住宅ローンは空前の低金利が続いている。「この機会にもっと安い金利のローンに借り換えよう」と思っても、1000種類以上ある住宅ローンの中から最も安く、最適なローンを探しだすのは一般人には困難だ。さらに、金融機関ごとに異なる審査があり、面倒な手続きがたくさんある。「安くなるのはわかっていても…」実際、借り換えまでに至らないケースが多い。
同社ではユーザーの立場で高い知識を持った専門スタッフが対応することで、この高い壁を超えることを狙っているのだ。
 住宅ローン市場は年間20兆円が動く巨大市場だ。0.1%の金利低下で2000億円が削減される。専門会社の登場で、巨大市場に風穴があくのか注目されている。(11月1日)

 
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