マイホームの購入は、人生の中で一番大きなお買いもの。
少し頭の中を整理する目的で、今回は、簡単な「ライフプラン」のイメージ作りについてお伝えしていきます。
(1)ライフイベント表の作り方
(2)ライフプラン表のポイント
マイホームを買おう、ご夫婦で、ご家族で、そんな夢を実現したいと思ったら、まず、「ライフイベント表」を作ってみましょう。
ライフイベント表は専門的な知識やスキルなどは必要なく、誰でも簡単に作ることができます。
ライフイベント表の目的は、自分や家族の人生の中で、どのような出来事があるのかをあらかじめ想定し、見える化することです。
こうすることで、様々な準備をすることができます。
今回は、マイホームを購入することが一番大きなライフイベントですので、これに照準を当ててライフイベント表を作成するうえでのポイントを整理していきます。
①今を基準にして、西暦と年齢(家族の年齢)を将来に向けて記入していく
②お子さんの進学予定を記入していく
③世帯主・配偶者の就労予定を記入していく
④マイホームに関わるイベント予定を記入していく
西暦と家族の年齢を見える化すると、人生設計がより見えやすくなります。
子育て世帯にとっては、子どもの教育・進学費用と退職後(老後)の生活資金をいかに貯めるかが、ライフプラン上、重要な目的になりますが、これを見やすくするために、子どもの進学予定とご夫婦の就労予定をライフイベント表に盛り込んでいきます。
そして、マイホームの購入について、購入(=入口)から相続(=出口)まで、大まかにイメージできるようにしていきます。
ここまでが、大まかなライフイベント表ですが、次にライフプラン(人生設計)表を作っていきます。
ライフプラン表は、ライフイベント表に「収入」と「支出」、「資産」、「負債」の金額を1年ごとにプロットし、ご家庭のキャッシュフロー(お金の流れ)を見ていくためのものです。
これについては、銀行やハウスメーカーなどで大まかな試算ができるインターネット上のサービスもありますが、より詳しく精度の高いシミュレーションをご希望の際は、ご相談料がかかりますが、最寄りのファイナンシャル・プランナー(FP)事務所に見てもらうとより安心できるかと思います。
ライフプラン・キャッシュフロー・シミュレーションでは、次の点を見える化していきます。
①収入がどのように変化するのか
今の職業のまま定年を迎え、退職後、再就職をするのか、完全リタイアし、年金生活に入るのか、また、キャリアアップや転職などを予定し、その後の収入がどのようになるのかを見ていきます。
②支出がどのように変化するのか
お子さんが成長するにつれて、教育・進学資金がどれぐらい必要なのか、日々の家計支出がどのように変化するのか、マイホームを購入した場合、それに関連する支出(購入費・税金・メンテナンス費用など)がどれぐらいかかってくるのか、老後の住まいを考慮する場合、売却・賃貸・不動産の有効活用・相続にいたるまでどのような費用が必要になってくるのかなどを確認していきます。
③資産がどのように貯まっていくのか
マイホーム購入後、住宅ローンの返済があるので、一般的に年間の貯蓄額は減少しますが、土地や建物は資産になるので、家計に占める資産の割合が増加します。
年間の収入から支出を差し引いた貯蓄額(現金)、預貯金・有価証券(保険や株式など)・動産(自動車など)・不動産(マイホームなど)を合算し、総資産がどのように推移していくのかを見える化します。
④負債がどのように変化するのか
住宅ローンを購入すると、一般的に住宅ローンを組むため、総負債の金額が一気に高まります。
住宅ローンを毎月返済していくので、毎年、総負債額が減ることになりますが、この推移を見ていきます。
このように、ライフプラン表を用い、人生の中でのお金の流れを見える化することで、「いつ」、「どのように」、「いくら」、「何のために」など“住まいのカタチ”がより見えやすくなります。
また、老後の生活も同時に見えやすくするので、老後の住まいをどうするのかについても併せて考えられるようになります。
高齢化とそれにともなう人口減少は、法律や制度を始め、この国の社会の仕組みを大きく変えていきます。
マイホームを購入するうえでも同じことが言え、これまでと同じ考え方の部分と変わる部分とが混在することになるので、その違いを見極め、どのようにマイホームを購入するという夢を実現していけばいいのかを考えていくようにしましょう。