皆さんこんにちは!

CFP・税理士の白根壽晴です。

株式市場はトランプ相場の話題が尽きませんが、

最も高い代償を払う言葉は This time is different.  と覚えておきましょう。

いつの相場も、「市場変動」や「バブルの発生と崩壊の原理」とは無縁ではありません。

健全な警戒心を備えておくために、

今回は誰でも陥る『自分だけは大丈夫』という自信過剰の傾向を考えます。

米国、NYの株式市場は、昨年11月から2月末までの上昇に加えて、

大統領の議会演説後の上昇加速により史上最高値を更新し、

まるで「スピード違反」のようでした。

上昇相場が続く間は自分の投資戦略に奇妙な自信が湧いて、

「自分は上手く売り抜けられる」

「今回の相場はこれまでとは違う」

と、実際には具体的根拠もない『自信過剰』の心理状態が生じる場合があります。

今の好成績と自信の根拠はいったい何なのか?

投資戦略か、銘柄選択か、単なる幸運か?

トランプ政権誕生が、株式市場においてここまでの好結果を生むとは、

世界の金融関係者の誰も予測しなかった事態かもしれません。

結果として、現在の良好なパフォーマンスがあるとしても、

それは自分で研究した必然の結果でしょうか?

例えば、地道な投資研究と資金準備により、弱気相場の時期からの割安株投資に成功したのでしょうか?

偶然、始めた時期に恵まれて上昇相場に乗れただけかもしれません。

上手く行ったと思う時ほど、その理由を冷静に分析して戒め材料にしなければなりません。

金融市場では連戦連勝は続かず、一休みする時期も必要なのですが、

これは不動産の市況にも当てはまりますね。

投資用アパート・マンションを強気で拡大再投資することにも警戒は必要です。

冒頭の  This time is different. は、著名投資家ジョン・テンプルトンが、

「最も高い代償を払うことになる四つの単語でできた言葉」として紹介したものです。

過去の相場と「今回は違う」という見方では高い代償、損害を被るとの戒めです。

人は過去の経験に学ぶ賢さを持つ反面、自信過剰になると過去との違いを強調して、

「今回は違う」と根拠なき期待を持つ愚かさもあります。少し長い目で金融市場を見れば、

「今回も違わない」のです。

不動産投資は、普通は株式よりもさらに長い運用期間になります。

市場変動の激しい現代にはバブルの発生を見抜き、

不動産についてもいつ売却するかなどの先を見越した判断能力が不可欠です。

その時に内なる敵、

自信過剰にならない「冷静な判断力」と「バランス感覚」を

備えることが重要でしょう。

 
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