大和ハウスVS積水ハウス【2021年集計版】

大手住宅会社2社「大和ハウス工業」「積水ハウス」を、売上高、営業利益、純利益、社員数、時価総額、物件管理戸数の6つのポイントで比較しました。また、コロナの影響が限定的だった去年と比較して、2社の業績や時価総額にどのような変化があったかについても振り返ります。(リビンマガジンBiz編集部)

集計方法
・2021年3月期(大和ハウス工業)および2021年1月期(積水ハウス)の有価証券報告書より集計
・連結決算の数値を採用
・2021年9月8日時点の時価総額を集計
・物件管理戸数の数値は、全国賃貸住宅新聞の「2021年管理戸数ランキング」より集計

 

画像=Pixta

 

 

売上高は積水ハウスが前年増も、利益率は2社ともダウン

 

ハウスメーカー売上高業界第一位の大和ハウス工業が、昨年度から6%ダウンの4兆1,267億6,900万円、営業利益も同様に6%ダウンの3,571億2,100万円となっています。しかしながら、同社は2020年度の当初計画よりは大幅に上回ったとして、成果を強調しています。

大和ハウス工業は戸建住宅事業や事業施設事業などを営んでおりますが、コロナ禍で企業の設備投資意欲が減退したことにより、事業施設事業がダメージを受けました。しかしながら、eコマースの拡大により物流施設が順調に推移するなど、明るい兆しも見られます。また、住宅販売では、Web限定販売商品「Lifegenic(ライフジェニック)」が月間20万件を超えるアクセスを記録し、成約件数も伸びており、手ごたえを感じているようです。

一方、わずかながら売上高が前年を上回ったのが積水ハウスです。前年より1%増の2兆4,469億400万円となりました。営業利益では前年より9%減の1,865億1,900万円と、利益率は大きく減額していますが、純利益は13%減の1,294億2,300万円となり、大和ハウス工業の15%減よりは減少幅を抑えています。

積水ハウスは戸建住宅や賃貸住宅のほか、建築やリフォームなど幅広く事業を展開しています。同社はニューノーマル対応のために、商品価格帯を広げ、価格帯に沿った商品開発を強化する方針を打ち出しています。商品の付加価値としては、自宅時間の充実をはかる「ファミリースイート」や、温度変化を抑えられる換気・空気清浄システム「スマートイクス」などが挙げられます。

コロナ禍で快適な住宅の需要が高まっていますが、手ごろな価格で手に入るマイホームを求める消費者もいれば、お金をかけてもより快適で住み心地の良い住宅を求める消費者もあり、ニーズは様々です。パワービルダーと呼ばれる、格安で郊外の住宅を提供する企業にも人気が集まる中、より多くの消費者の関心を引き付けるためには、様々な価格帯の商品を用意することは重要だと考えられます。

時価総額は大和ハウスが大きく巻き返す

続いて、社員数・時価総額・物件管理戸数の比較をご紹介します。

 

 

社員数は大和ハウス工業が4万8,007人、積水ハウスが2万8,362人と、二社とも前年より4%社員を増やしています。コロナ禍の影響を憂慮して新卒募集を見合わせる企業もありますが、ハウスメーカー大手2社は、将来を見据えて社員数を増加させていることがわかりました。

時価総額については、ダイワハウス工業は、昨年9月より31%増の2兆4,324億3,600万円となりました。同社はコロナを境に株価が大きく下落、昨年9月の段階で2兆円を割り込んでいましたが、下落幅が大きかった分、大幅に改善しています。他方、積水ハウスは下落幅が少なかった分リバウンドも少なく、昨年より21%増の1兆5,840億1,500万円となっています。

 

賃貸住宅の管理戸数は、積水ハウスが65万7,190件と、大和ハウス工業が60万428件となっており、過去1年の戸数の増加数は、積水ハウスが1万7,410件、大和ハウス工業が1万5,563件と、賃貸住宅の管理戸数では依然として積水ハウスの優位が続く結果となりました。

 
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