不動産業界売上高ランキング 2021年3月集計

上場不動産会社115社を対象として、2020年11月期までの売上高をランキング形式で紹介します。あわせて、前期の売上高との比較も考察します。2020年3月決算の企業が多いため、コロナ禍の売上高への影響はまだ限定的ですが、明暗が分かれる結果となりました。

集計方法

・2019年12月期から2020年11月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計

・連結発表の企業は、連結数値で集計

画像=写真AC

トップ3の最大手不動産会社は安定も、コロナが影を落とす

1位は三井不動産(売上高1兆9,056億4,200万円)、2位三菱地所(売上高1兆3,021億9,600万円)、3位住友不動産(売上高1兆135億1,200万円)の3社です。不動産業界ではこの3社のみが売上高一兆円以上を記録、日本を支える巨大企業であることには変化がありませんでした。

しかし、売上高を前年比で見ますと、三井不動産が102%、三菱地所が103%、住友不動産は100%となっています。昨年の同様の調査では、トップ3社の前年比売上は106%~107%となっていました。2020年は上位2社の売上の増加割合が少なくなり、住友不動産は前年比維持ですが、正確には2億8,300万円の売上高減少となっています。

3社はいずれも2020年3月期決算で、2020年2月ごろから急拡大したコロナ禍の売上への影響はまだ限定的です。売上高増加率の減少は主に2019年10月の消費増税が影響したと考えられます。

参考サイト

不動産業界売上高ランキング 2020年4月集計【2020年4月集計版】

売上ランキング上位10社のうち、売上高が減少に転じたのは3位の住友不動産1社だけで、他の各社はいずれも売上を伸ばしています。これは、売上ランキングトップ10社のうち7社が2020年2月期または3月期決算、10社中2社が2019年12月決算で、主にコロナ前の売上となっているからです。

コロナ禍による商業施設やホテル事業、イベントホール等への打撃は、2020年のみでは収まらず、さらなる長期化が予想されます。また、海外との人の行き来が正常化し、外国人観光客を受け入れられるようになるまでにはかなりの時間がかかるでしょう。ワクチンの早期普及が見込めない現状では、今後は影響が深刻化することが懸念されます。

しかしながら、2020年9月決算と、コロナ禍の影響を受けているはずのオープンハウスがランキング6位、売上高前年期比も107%となっているのは明るいニュースです。コロナ禍によるリモートワークで、家にいる時間の長時間化により、快適で暮らしやすい住まいや、仕事がしやすい環境、感染症対策を意識した家への需要が高まっています。こうしたニーズに即した住宅を提供する企業には、コロナ禍は新たなビジネスチャンスとも言えます。

115社の売上高合計は11兆4,708億1,400万円で、前年期の10兆8,110億9,900万円と比べて106%の売上増となっています。他方、売上減となった企業は115社中32社で、全体の28%が減収となりました。今後はコロナ禍の影響により、上場不動産企業内でも明暗がさらにはっきりと分かれることが予想されます。

 

 

不動産業界売上高ランキング 2021年3月集計

集計方法

・2019年12月期から2020年11月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計

・連結発表の企業は、連結数値で集計

不動産業界売上高ランキング 2021年3月集計

集計方法

・2019年12月期から2020年11月期までに公表された企業の有価証券報告書より集計

・連結発表の企業は、連結数値で集計

 
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