不動産業界生涯賃金ランキング2020 

上場している不動産企業75社(※)を対象に、従業員の生涯賃金及び平均年収を高い順にランキングしました。大手デベロッパーに勤めあげた場合、どのくらい生涯賃金が得られるのか、また財閥系不動産会社以外で給料の良い企業はどこかなど、気になる不動産業界の従業員収入事情について紹介します。(リビンマガジンBiz編集部)

※注=編集部基準

集計方法

・2019年3月期から2020年2月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計

・従業員数50名以上

・グループ会社の場合、有価証券報告書で公表されている単体会社の平均給与で計算

・20歳から64歳までの45年間を就労期間として推計

・賞与を含む

画像=PIXABAY

生涯賃金5億円超の上場不動産企業は4社 前回調査と変動なし

 

1位は2019年調査に引き続き、東京に多くのオフィスビルや賃貸マンションを所有するヒューリックで、生涯賃金は7億9,240万5千円、平均年収は1,760万9,000円となりました。前回の平均年収から100万円以上アップ、生涯賃金に換算すると5,000万円以上も給与が増額されたことになります。

参考サイト

不動産業界 生涯賃金ランキング 2019年7月

財閥系大手企業も含め、ほとんどの企業が生涯賃金5億円、平均年収1200万円以下であることを考えると、ヒューリックの給与水準は業界で突出しています。今後はコロナウイルスの影響により、今まで通りの高水準とはならないかもしれませんが、引き続き不動産業界トップクラスの高額報酬を維持することでしょう。

2位は不動産業界最大手の三井不動産(生涯賃金5億6,853万円、平均年収1,263万4,000円)、3位は時価総額業界トップ企業の三菱地所(生涯賃金5億6,145万3千円、平均年収1,247万7,000円)、4位は東急不動産ホールディングス(生涯賃金5億116万5千円、平均年収1,113万7,000円)と変わりません。コロナウイルスショックが、こうした大手デベロッパーの従業員給与にどの程度影響するのか、注目が集まります。

それでは、年収1,000万円には届かなかったものの、生涯賃金4億円以上、平均年収900万円以上となった企業をご紹介します。

 

昨年の給与水準を維持、ないし若干給与を減らす企業が多い中で、躍進が目立ったのはリーガル不動産です。前回調査の平均年収799万7千円から今回は908万7千円と、100万円以上の年収アップとなりました。生涯賃金に換算すると4億2,012万円と、前回調査から6,000万円も増額されたことになります。

リーガル不動産は、物件を購入しバリューアップしたうえで販売する不動産ソリューション事業や、不動産賃貸事業のほか、企業名の通り法律問題の絡む不動産に関するコンサルティングを行っています。民事訴訟がらみの不動産や、任意売却の仲介・問題解決方法の提案などがその事業内容です。

コロナで景気が悪化し、訴訟や借金の整理が活発化する中、不況に強い事業部門を擁する同社は、今後の業績や平均年収が良い意味で注目されます。

今回調査した75社の生涯賃金の平均は約3億286万円となり、前回調査とほぼ同水準となりました。年収の平均は673万円となっています。

 

不動産業界生涯賃金ランキング2020




集計方法
・2019年3月期から2020年2月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計
・従業員数50名以上
・グループ会社の場合、有価証券報告書で公表されている単体会社の平均給与で計算
・20歳から64歳までの45年間を就労期間として推計
・賞与を含む



 
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