『オーバーローン』をざっくりと解説！
不動産売却でよく耳にする『オーバーローン』とは、どういった状態を指すのかを簡単に解説していきます。一般的にはマンションや一軒家などの不動産は、購入した価格よりも下がっていることが多いです。なかには立地条件が良い場所に建っていたり、人気が急上昇していたりするマンションであれば購入時よりも価値が上がっていることもありますが、全体から見れば稀なこと。そのため頭金なしで不動産の購入金額をフルローンで組んだ場合には、売却時にはローンの残金が不動産の価値を上回っている状態に。これはローンの残額が減っていくスピードよりも、不動産の価値が下がる方が速いため起こる現象で、物件の価値よりもローンの残金が大きいことを『オーバーローン』と呼ぶことがあるようです。
『オーバーローン』の不動産は売れるの？
土地や物件の価値よりもローンの残額が大きくなってしまった『オーバーローン』ですが、条件を満たせば不動産売却は可能です。その条件とは抵当権抹消、つまり抵当権を外すことができること。抵当権は融資をした金融機関の保障のためにあるので、抵当権を抹消するには当然借り入れをした金融機関にお願いします。最終的な結論は金融機関の判断になってしまいますが、ローンの残額・不動産の現在の価値・所有者の収入・所有者の貯蓄額などの要素でその結果が左右されます。無事融資先から許可が下り抵当権が抹消できれば、問題なく物件の売却が可能です。
抵当権を抹消する際のポイントとは？
多くの場合はローンを組んだ融資先の抵当権が不動産にはついています。もちろんローンを完済した場合には、融資先に抵当権を解除してもらえます。しかしローンの債務が残っている場合は、そう簡単にはいきません。貯蓄があればローンの残金をすべて支払ってしまうことで、上記のように手続きが可能に。しかし貯蓄をあわせてなおローンの残額がある場合には銀行との協議が必要です。残額があるまま売却となると任意売却という方法がありますが、新しいローンを組む際の審査にも影響するなどと言われているため、極力は使わないほうが良いでしょう。住み替えローンなどもあるので、売却する不動産の査定と抵当権抹消、融資について不動産会社に相談してみましょう。
