FPサテライトの町田萌です。
平成27年度の全国宅地建物取引業協会連合会ほか「空き家所有者に関するアンケート調査及びインタビュー調査」によると、空き家を所有している人のうち、自分で管理しているのが61.5%と半数以上を占める一方、業者に管理を委託しているのはわずか8.3%。
空き家を持つ人のうち、管理を委託している人は10人に1人もいないという結果でした。
しかし、将来的に売却や賃貸をするとなると、空き家管理業者に委託したほうが長い目で見て有益です。
空き家は老朽化が早い!
人の住んでいない家は、住んでいる家より格段に早く老朽化が進みます。
例えば、
・ 埃が積もる
・ ずっと締め切っているためカビが発生する
・ 水を流していないため配管が腐朽する
・ 屋外の物干し竿などに錆びが発生する
・ コケや雑草が繁茂する
などなど・・・
いざ老朽化した建物を売却するにしても、建物を大規模修繕するか、取り壊して更地にするしかありません。
老朽化を防ぐには?
空き家の老朽化を防ぐには、家中の換気、最低3分の水場通水、掃除、点検などの管理を月1、2回行なうと効果があると言われています。
ご自身で管理することも不可能ではないですが、所有している空き家が遠方にあったり、忙しい方だと、定期的に管理をすることは難しいでしょう。
空き家管理事業者は増えている
昨今の空き家問題を受け、不動産会社や建設会社、警備会社が行なう空き家管理事業だけでなく、空き家事業専門の業者やNPO法人が増えています。
また、空き家管理事業者の協会もあり、新たな業界として成り立っています。
空き家管理事業者向けの損害保険も登場
さらに、今年に入り、空家賠償責任保険が発売されました。
この保険は、空き家管理事業者の業務上の過失による損害賠償はもちろんですが、空き家の老朽化によって所有者が責任を問われた場合の損害賠償も補償される保険です。
このように、空き家管理業者に委託する際のセーフティネットも整っています。
委託手数料はかかりますが、後々に賃貸したり売却したときの価値が上がることを考えると、決して無駄な出費ではないでしょう。