不動産のチラシやHPで時々見かける「古家あり土地」って?
中古住宅売買のチラシやサイトなどで見かける「古家あり土地」とは、ほとんど価値のない築年数の極めて長い住宅が残っている土地、のことです。「土地・古家あり」「土地・古家付き」「古屋付土地」「売地(古家あり)」などもほぼ同じ意味として使われています。どんな古家なのかをより正確に伝えるため「廃屋あり土地」などと記載される例もあるようです。また、単純に「上物あり土地」と表記されており、その上物が古家であるということもあります。
古家あり土地はなんで更地にして売らないの?
古家が残っている土地と、更地になっている土地、不動産として売りやすいのはどちらでしょうか。なんとなく更地の方が売れやすいと思っていませんか。しかし、古家あり土地と更地のどちらがより売れるかはケースバイケース、つまり買い手次第なのです。なので、専門家などはまずは古家あり土地として売り出すことをおすすめするようです。古家ありの土地として売り出して、後から更地にすることはできますが、更地を古家ありの土地に戻すことはできません。後悔しないために、より多くの選択肢が残る決断をおすすめするのです。
古家を残しておくことでメリットはあるの?
古家を残しておくことのメリットの1つが固定資産税の節約です。家屋あり土地と更地を比べると、家屋あり土地の方が固定資産税を節約できる場合があります。固定資産税の特例という制度があり、土地の上に家屋があると、敷地200平方メートルまでの部分の固定資産税評価額が1/6になります。また、敷地200平方メートルを超えた部分は家屋の課税床面積の10倍までの固定資産税評価額が1/3になります。家を取り壊して更地にしてしまうと、このような軽減を受けることができず、予想外の固定資産税を納めることになる場合があります。
実家は中古住宅?それとも古家あり土地?
住宅について「こうだから中古住宅、こうだから古家あり土地」と表示しなければならないという決まりはありません。築30年以上の住宅の場合は古家あり土地、築20年未満は中古住宅として紹介される傾向にありますが、どちらとも呼べるような住宅では中古住宅として十分売り出せる物件でも、あえて古屋あり土地と広告を出してお得感を演出している場合もあったりします。