9月12日は「宇宙の日」である。

1992年に科学技術庁(現・文部科学省)と宇宙航空研究開発機構(JAXA)が制定した記念日である。

毛利衛が日本人初の宇宙飛行士として宇宙に飛び立った9月12日を記念日とした。

現在、民間企業のロケット開発が始まり、誤差6cm以内という高精度の新たなGPS衛星が打ち上げられるなど、宇宙技術の発展が目覚ましい。

宇宙開発で培われた技術は、我々が当たり前に使っているものや生活用品にも応用されている。スマホのGPSやカーナビはもちろんだが、枕やマットレスなどの寝具で高級品として知られているテンピュールは元々、ロケット打ち上げ時の衝撃から宇宙飛行士を守るために開発された。また、UVカットのサングラスも宇宙活動における太陽の光から守るために作られたという。

宇宙を旅する飛行士 (画像=pixabay)

幅広く利用されている宇宙技術は、住宅にも応用されている。ロケットが大気圏に突入する際に発生する高温から機体を守るため、最先端の断熱技術が用いられている。

その技術を住宅や建物に転用したものが「GAINA(ガイナ)」という断熱材だ。

GAINAは特殊なセラミックを使用し、天井や屋根、壁に塗るだけで、夏は涼しく、冬は暖かくなる。理由は、空気の層ができ熱を反射するためだ。

断熱・冷房以外にも効果があり、防音や防菌、防腐作用もあるというから驚きだ。

今では、GAINAを使った分譲マンションも続々と建てられている。

今年の9月1日には、ミサワホームが宇宙探査の際の拠点づくりの提案をJAXAに行い採択された。宇宙技術が日本の住環境を良くし、日本の技術力が宇宙産業の手助けになっている。お互いに利用しあい、生活しやすい家づくり技術をどんどんと開発していってほしい。

敬称略

 
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