7月30日はタレント「荒井注の生まれた日」である。

「This is a pen!」のギャグで一世風靡した荒井注は1928年の本日生まれた。

いかりや長介が「面白い奴がいる!」と評判を聞きつけスカウトしたのが荒井注である。

ザ・ドリフターズのメンバーとして活躍した。

ドリフの中で、担当楽器はピアノだったが、あまり弾けなく演奏力はチェックしていなかった事が失敗だったと、いかりや長介が後に語っている。

しかし、この人選の失敗が、荒井注の「ふてぶてしい」キャラクターを生み、人気に繋がったという。


往年の一発ギャグ「This is a pen!」

ピアノが弾けないことをいつもメンバーからイジられていたが、これに言い返した言葉「何だバカヤロウ!」や「文句あるか!」はギャグとなり、流行語にもなった。

ドリフターズは、数々のテレビ番組、CMに出演し、多忙を極めた。

荒井注は、この多忙ぶりに体力の限界を感じ、脱退する。

その頃、ドリフのコント番組「8時だョ!全員集合」は、視聴率50%を記録するなど国民的テレビ番組に成長していた。

人気絶頂での脱退発表だったため、様々な憶測が飛び交った。

いかりや長介のワンマン体制や、ギャラの配分などが関係したとも噂された。

荒井注と入れ替わりで、当時、ドリフの付き人だった志村けんが加入する。

若返りを果たしたドリフのコントはより一層激しさを増した。

多額の費用をかけ、住宅のセットを作り、コント終盤では、セットのほとんどが破壊されたり、水浸しになったり、とにかく大掛かりなものになっていく。

メンバーが崩壊に巻き込まれる危機が何度もあったらしいが、その都度、奇跡的に難を逃れ、助かっていたという。

今でも、家が崩れる様を「まるでドリフだ」と言う事もあるが、それほど衝撃的だった。

晩年の荒井は、伊豆に移住し、650坪の広大な土地に家を建て、悠々自適に暮らしていた。

荒井が伊豆で、カラオケ店を経営しようとしたが、完成した建物の入り口が狭すぎてボックスが入らず、経営を断念したことは有名な話だ。

2000年に自宅で、入浴中に肝不全のため急逝した。71歳だった。

2年前から、肝硬変で入退院を繰り返していたという。

弔辞は、ドリフのリーダーいかりや長介が読み、出棺時は参列者全員が「何だバカヤロウ!」と叫んで見送った。

敬称略

 
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