7月1日は東京ディズニーランドで「キャプテンEOが復活した日」だ。

キャプテンEOはマイケル・ジャクソン主演の3D映画アトラクションである。

マイケル・ジャクソンが「Bad」の発表や「We Are The World」のプロジェクトに参加していた最盛期に米ディズニーランドでオープンし、人気が高かったため東京でもオープンする。

しかし1990年代に惜しまれつつ閉場した。


マイケル・ジャクソンの人形 (画像=pixabayより)

2009年6月にマイケルが死去し、再度注目が集まりアトラクションの復活が決まった。

米国を皮切りに、2010年7月1日東京でも再オープンした。

(2014年に再び終了した)

マイケル扮するキャプテンEOが宇宙に暗黒をもたらす悪の女王に対し、仲間たちと共に音楽、ダンスという光の力で立ち向かっていく内容だ。再オープンしたことで、全盛期のマイケルにハマる若者も多かった。

マイケルが「Bad」を発表した翌年1988年、カリフォルニアに建てた大豪邸「ネバーランド」に引っ越した。

ネバーランドは約1,092万㎡という広大な敷地に、約39億円の巨費をかけて建設したといわれる。

敷地内には、遊園地やゲームセンター、さらに線路が通っている。

童話「ピーターパン」の舞台で、大人にならない島・ネバーランドをイメージして作った。恵まれない子ども達を集めて、楽しんでもらいたいというマイケルの意向が反映されたものだった。

ネバーランドと数々の疑惑

しかし、ネバーランドでは数々のスキャンダルが取り沙汰された。

その最たるものはマイケルによる児童性的虐待にまつわる疑惑だろう。

発端は1993年に起こった疑惑とされる。

ある少年が精神科医に対し、マイケルに性的虐待について話した事が発端となり、世界中に大きなショックを巻き起こした。

この疑惑に関わる捜査で、ネバーランドにも捜索の手が伸びた。

この疑惑は、結局は全くの嘘だったとされるが、大々的に取り上げられたことと、訴訟にまで発展したことで、示談として収めた。

捜査の際、警察がネバーランド内にあった高級花瓶を蹴り倒して割り、金貨を紛失するなどあったらしいが、これは全く報道されなかったという。スーパースターの醜聞として、一方的な雰囲気が漂っていた。

もう一つは、2003年に英国で放送された「マイケル・ジャクソンの真実」内で少年が写っていたことに端を発し、訴訟にまで発展した。インタビューの中で、少年複数人がマイケルとネバーランド内で生活し、一緒に遊んだり寝たりしていたと言っており。

前回の疑惑が尾を引いており、新たな疑惑・性的虐待の噂も広がっていく。

結果的には無罪となったが、影響は大きかった。これだけ噂が出るという事は、何もなかったとは思えないという疑念のみが人々の中に残ることとなる。

しかし2009年の死後は、生前の醜聞は影を潜め、高い音楽性とダンスという光の部分のみが語られるようになったのではないか。


キレのあるダンスが世界中を魅了した (画像=リビンマガジン編集部撮影)

「キング・オブ・ポップ」。

今、マイケル・ジャクソンを超えるスターはいない。

強烈な光は人を引きつけ、それによって生まれる深い影も、また人を引きつけたのではないだろうか。

 
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