こんにちは。不動産相続ナビゲーターⓇの皆藤一郎です。「コンサル料」っていくらが妥当なのでしょうか?自分は仕事としては不動産売買取引の仲介がメインなのですが、コンサルタントという立ち位置で仕事をしたいため日本橋アセットコンサルタントという屋号で事務所を構えています。

 そのせいか、「売買取引ではないんだけど不動産に関わるお困り事の相談」は結構多いです。売買でも賃貸でもお困り事解決の延長に仲介手数料(媒介報酬)が発生するのであれば規定の金額があるので簡単な話なのですが、「コンサルティングのみ」となる場合に「コンサル料をいくら頂戴したらよいのか?」についていつも悩みます。

 お困り事相談の内容も多岐にわたるので、期間と時間、調査コストがかかる場合などはやはり手間賃見合いの金額はいただければ嬉しいなとは思いますが、電話で解決方法を簡潔にお答えできるケースなどは費用をいただくのははばかられますし、実際「これくらいのことでいただくのはちょっと。。」と思って請求しないことの方が多いかと思います。

 以下過去の事例です。

【擁壁工事のマネジメント】

 所有している土地を月極駐車場として運用している個人の方からのご相談でした。その土地は丘陵地にあり平らな部分を高さ約5mくらいの擁壁(ようへき)で支えていました。ただその擁壁の築造年が古く、昭和30年代のもので何ヵ所かに亀裂も入っている状態でした。

 その擁壁の下にも民家があり、その家を建て替えることになった際に建築の手続きをした役所から待ったがかかりました。擁壁の安全性に不安があったからです。建築を請け負う会社から土地・擁壁の所有者へ連絡があり「擁壁を安全なものに作り変えて欲しい」との要望がありました。

 要望を受けた所有者の方はご主人から相続を受けたご高齢の奥様だったこともあり、「ヨウヘキ?何それ?」という状態でした。それでどうしたらよいのかと困り知人を通じて私のところへ相談がきました。

 私はデベロッパー勤務時代に丘陵地の造成工事などにも関わっていましたので、それなりの知識と経験があったため、解決への道筋を描くことはすぐにできました。ただ、「時間かかるな。」とも同時に思いました。

 やるべきことは、リスクヘッジのための売却も視野に入れた費用対効果の検証、要望申入れの相手先との交渉、工事の発注先の選定、役所との確認・交渉、そして工事の進捗管理等です。工期もそれなりにかかるので少なくとも半年以上はかかることは容易に予想されました。

 そしてこの時は「コンサルティング業務委託契約」を結ばせて頂き月額のコンサル料を業務委託報酬として2万円頂戴することにしました。結果的に業務開始から工事完工まで約1年かかりました。

 これって高かったのか?安かったのか?基準がないのでわかりませんよね。

 お困り事ご相談の際、是非とも御礼として相談料をお支払いしたいとのお申し出をお断りするのも無粋かと思いその場合はお気持ち分を頂戴することもありますが、基本相談そのものは無料でやっておりますのでお気軽にお声お掛けください。

 
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