不動産業界店舗数ランキング2021

不動産売買仲介業及び賃貸仲介業を展開する40社につき、2021年6月時点での出店店舗数をランキングしました。コロナ禍で営業の在り方が大きく変わる中、大手会社の出店戦略はどのように変化したのか、去年からの増減や全体の傾向もあわせて考察します。(リビンマガジンBiz編集部)

集計方法
・2021年6月1日時点で公表されている各企業の店舗数を集計
・公式サイトに表記されている店舗数を集計、表記がない場合は、公式サイトに掲載されている店舗数をカウント
・対象店舗は、不動産売買仲介業、賃貸仲介業のために出店している拠点
・フランチャイズ、直営に拘わらず、同じブランド名・屋号の店舗を集計

画像=Pixta

500店舗以上は7社 上位企業は出店増も全体は減少

1位アパマンショップ(1,093店舗)、2位センチュリー21(989店舗)、3位エイブル (814店舗)と、昨年、一昨年の集計と上位3社は変わりませんでした。トップ3のうち、センチュリー21はコロナ禍においても35店舗も店舗数を増加させています。

センチュリー21は1971年にアメリカで誕生したナショナルブランドの不動産フランチャイズチェーンで、85カ国の国と地域に13,000店舗を展開しています。同社は有価証券報告書でコロナ禍の影響について触れていますが、新しい時代への対応策の一つとして、市場競争力の向上のためにさらなる加盟店網拡大や加盟店売上増加に取り組むことを表明しています。この積極的な姿勢がパンデミックの最中の店舗増につながったようです。

出店数が500店舗以上の会社は7社で、1~7位は以下のようになっています。


上位7社のうち、店舗数が増加したのは2位のセンチュリー21(+35店舗)、4位のHouseDo(+62店舗)、7位のLIXIL不動産ショップ(+51店舗)でした。昨年調査では、上位企業は比較的店舗数の増加が少なかったのですが、今年は3社が30店舗以上増やし、昨年の反動のように店舗数を増加させている様子が目立ちます。

一方、上位7社で10店舗以上店舗数を削減したのは、5位のピタットハウス(-23店舗)のみで、上位企業では店舗数を増やした企業が多いという、コロナ禍としては意外な結果となりました。家で過ごす時間の増加に伴い、より快適な住居を求める消費者のニーズを読んだのかもしれません。

今回のランキングで最も店舗数を増やしたのは62店舗増加のHouseDoです。HouseDoは1991年に京都府でスタートした不動産会社です。従来型の、不動産業界本位の売買の在り方に疑問を呈し、消費者本位の、安心で相談しやすい店舗を全国に展開するよう努めています。HouseDoもまた、コロナ禍においても全国1,000店舗を目指し、積極的な出店を続けています。

このように、国内500店舗以上の上位会社の出店意欲は活発であるものの、調査対象とした40社全体としては、出店店舗総数は去年より16店舗減少しています。コロナ禍で合理化を徹底したり、厳しい経営を迫られたりしている会社もあることが窺えます。


 
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