「不動産テック」という言葉が、不動産業界内で徐々に浸透してきている。

その一方で、不動産テックにはどのようなサービスやテクノロジーがあり、自社にとって何が有用なのかを把握している不動産従事者はごくわずかだ。

不動産テック協会が、2021年7月に発表した「不動産テックカオスマップ第7版」では、前回第6版よりも90以上増加した446ものサービスが掲載されている。不動産テックサービスは年々増加しており、自社のDX化・不動産テック化を目的にサービスを比較検討しようとしても、かなりの手間がかかる。

そういったなか、2021年12月6日(月)からの3日間、日本最大級の不動産テックイベント「第2回 不動産テックEXPO」が東京ビッグサイトで開催される。不動産業従事者や住宅関連企業のプレイヤーに向けたサービスが一堂に会する。

不動産テックサービスや製品をリアルな対面で知ることができるチャンスであり、有名人や専門家が登壇するセミナーなども見逃せないイベントとなっている。

430社以上が出展、日本最大級の不動産テックイベント

「不動産テックEXPO」は、不動産従事者やオーナーなどが抱える「建物管理の課題」や「人手不足」「空き部屋、老朽化」といった不動産における課題・問題点をテクノロジーによって解決するべく、あらゆる企業が出展する展示会だ。

住宅、ビル、商業・公共施設など、あらゆる建築物を対象とした建築総合展「ジャパンビルド-建築の先端技術展-」内で開催されている。

まずは、イベントの詳細をチェックしよう。

イベント名

第2回不動産テックEXPO

日時

2021年12月6日(月)~8日(水)

10:00~18:00(最終日のみ17:00終了)

場所

東京ビッグサイト 西展示棟

主催

RX Japan株式会社 (旧社名: リード エグジビション ジャパン)

同時開催展

参加費

無料 (通常\5,000 ※WEBからの事前登録にて無料)

事前登録はこちら

今年は、ジャパンビルド全体で430社以上もの企業が出展する。では、具体的にどのような企業が出展しているのか、注目企業をいくつか見てみよう。

2022年に全面解禁。電子契約を詳しく解説 弁護士ドットコム

不動産業界のDX化・テック化を阻む要因として、法令的なルールが長年大きな課題となっていた。なかでも契約における電子化は、書面での交付や対面した押印などを業法で義務づけされているケースも多いことから、手詰まりになってしまっていた。

しかし、2021年にデジタル改革関連法案が成立し、2022年5月までに宅地建物取引業法の改正されることが決定した。改正が実施されると、契約時の押印が廃止され、重説や契約書の公布を紙ではなく電子契約書で行うことが可能となる見込みだ。

弁護士ドットコムが提供している「クラウドサイン」は、オンライン締結できる電子契約サービスだ。不動産業界だけではなく、あらゆる業界で利用されているサービスだが、電子契約の全面解禁となることで不動産業界への貢献も大きいだろう。

「クラウドサイン」のサービススキーム

しかし、実際にはまだまだ電子契約サービスが適法な方法で運用されているのか、法的な制約はないのか、など疑問点は多い。

そこで、同社のイベント出展ブースでは、「来年の法改正によって電子契約が解禁になることで、何が便利なるのか」「そもそも電子契約についてよく分からない」といった疑問を簡単に説明できる資料を用意するという。

「賃貸借契約は電子契約で」というコンセプトを大きく掲げ出展する同社、電子契約に関する疑問があれば、ブースに立ち寄ってみよう。

企業名

弁護士ドットコム株式会社

所在地

東京都港区六本木四丁目1番4号 黒崎ビル

製品カテゴリ

不動産業向け、建設業向け、住宅向け、ビル・施設向け

繋がりたい人・企業

・不動産業界の人全般

・電子契約がそもそもよく分からない人

・電子契約が難しいのではないかと思っている人

賃貸管理業務のDXを具体的に紹介 GMO ReTech

不動産業務のなかでも、賃貸管理業務は非常に煩雑だ。

オーナー・入居者・業者など、管理業務に関わる登場人物は多く、それらとのコミュニケーションやスケジューリングひとつ取っても大きな労力が発生している。

GMO ReTechが提供している「GMO賃貸DX」は、「オーナーアプリ」「入居者アプリ」からなる、管理会社とオーナーのチャットによるコミュニケーション機能や電子契約、契約された契約書のファイルやレントロール情報の補完などをワンストップで行うことができるサービスだ。

オーナーへの報告業務の効率化や、連絡・確認漏れを未然に防ぐとともに、これらをアプリ上で完結させることで、紙の印刷や郵送コストの削減にも繋がっている。

今冬には、リフォーム業者を始めとした管理業務と繋がっている業者と連携する「業者さんアプリ」をリリース予定で、入居者の退去申請から、原状回復工事の依頼・見積、オーナーの承諾、工事進捗の報告などをシームレスで繋ぐ。

「GMO賃貸DX」のサービススキーム

イベントブースでは、「GMO賃貸DX」や新サービス「業者さんアプリ」の紹介はもちろん、ゴルフグッズや同サービスのイメージキャラクターである川口葵さんに関連したグッズが当たるガチャガチャ大会も開催予定だという。

今年リリースされたばかりの「GMO賃貸DX」、その競合となるオーナーコミュニケーションツールや入居者管理ツールと呼ばれるサービスは非常に多い。

そういったサービスと何が違うのか、具体的に賃貸管理業務をどのようにDX化することができるのか。直接ブースに訪れて、尋ねてみよう。

企業名

GMO ReTech株式会社

所在地

東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー

製品カテゴリ

不動産業向け、住宅向け

繋がりたい人・企業

・不動産賃貸管理を行っている不動産会社

無人でも高い成約率を生む ショウタイム24

これまで、住宅購入・入居検討者が物件の内見をするためには、スケジュールの調整や不動産会社とのやりとりなど、多くの時間と手間がかかっていた。

不動産会社側からしても、内見案内には従業員やスタッフの労力が発生したり、新型コロナ感染症対策を背景に非対面・非接触が求められたりなど、物件案内や内見対応が難しい状況が多くあった。

ショウタイム24が提供する「無人内見システム」は、様々なメーカーが提供しているスマートロックやウェブカメラなどのIoT機器をシステムで連動させることで、一般の消費者が安心・安全に1人で内見することができるサービスだ。

「無人内見システム」のサービススキーム

住宅購入検討者や賃貸物件の内見希望者は、事前にユーザー登録と内見予約を行う。内見当日は、マイページから物件に設置されたスマートロックの開錠操作を行えば、後は自由に内見を行うことができる。内見の様子はウェブカメラによって録画され、防犯・セキュリティ上も安心だ。内見希望者も、不動産会社に問い合わせることなく、気軽にゆっくりと内見することができる。

実際に、「販売から6カ月以上経過した新築物件5件の中2件が成約」「無人内見システム設置から2カ月で内見数が2倍」など、賃貸・新築問わず、利用企業からの反響は大きいという。

イベントでは、VRやAR技術を活用したシステム開発を行うASATEC(アサテック)と共同で出展予定だ。ASATECが提供している無人案内ガイド「オンリーワンガイド」は、AR技術を活用したサービスで、「無人内見システム」で訪れた物件にコードを設置することで、スマホを通した物件に様々なインタラクションを付け加えることができるという。

「オンリーワンガイド」

スマホでコードを読み取ることで、CGのナビゲーターがAR上に現れ、物件を紹介する。

実際に、「無人内見システム」と「XR Park」が、どのようなシナジーを生み出すことができるのかは、実際にイベントブースで確かめよう。

企業名

ショウタイム24株式会社

所在地

東京都港区南青山1丁目15-40

製品カテゴリ

不動産業向け、住宅向け

出展企業・サービス一覧はこちら

超豪華目玉プログラム・セミナー陣

出展企業だけではない。不動産テックEXPOでは、様々なセミナーでも来場者に新しい技術や不動産テックの活用方法を提示する。

※全セッション事前登録必須。申込受付中(満席になり次第締切り)

セミナー申込みはこちら

不動産ビジネスに関することは、同時7展開催のジャパンビルドへ!

「不動産テックEXPO」は、日本最大の見本市主催会社のRX Japanが主催する建築の先端技術展「ジャパンビルド」内で同時に7展開催される展示会の1つだ。

同時開催されるイベントは下記だ。

第6回[高性能]建材・住設 EXPO

第6回 スマートビルディング EXPO

第4回 スマートハウス EXPO(旧称:AI・スマート住宅 EXPO)

第4回 施設リノベーション EXPO

第1回 建設DX展

第1回 商業施設・店舗DX展

不動産テックに限らず、建材やリフォームリノベーションなど、不動産周辺分野の様々な企業が集まっている。

イベント名

ジャパンビルド -建築の先端技術展-

日時

2021年12月6日(月)~8日(水)

10:00~18:00(最終日のみ17:00終了)

場所

東京ビッグサイト 西展示棟

主催

RX Japan株式会社 (旧社名: リード エグジビション ジャパン)

同時開催展

入場料

無料 (通常\5,000 ※WEBからの事前登録にて無料)

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