ドイツ・ベルリンで開催される世界最大級の国際コンシューマ・エレクトロニクス展「IFA」の2025年の概要が、6月24日に開催された「IFA2025/国際コンシューマ・エレクトロニクス展Press Conference」で発表された。今年で101年目を迎える同展示会は、9月5日から9日まで開催される予定。

IFA2025/国際コンシューマ・エレクトロニクス展Press Conferenceの様子

撮影=取材班

IFAのライフ・リントナーCEOは、昨年の100周年を経て、今年はこれまでのレガシーと未来への進歩が統合される年と位置づけると説明。展示会のリブランディングを進めており、従来の保守的なイメージから「若くて大胆で、好奇心に満ちたイベント」への転換を目指すとした。

IFA ライフ・リントナーCEO

IFA ライフ・リントナーCEO 撮影=取材班

会場は18万㎡の広大な規模で、10のエリアに分けて展開される。注目分野として、スマートホーム、家電、モビリティ、フィットネス・デジタルヘルス、コンピューター・ゲーミングなどが挙げられた。特に「IFA NEXT」セクションでは、AI、量子コンピューター、機械学習、持続可能性にフォーカスした新技術を紹介する。

10個のエリア

10個のエリア 撮影=取材班

日本企業の参加については、パナソニックやソニーなど昨年出展した企業の継続参加に加え、キヤノン、ニコン、富士フイルムなどイメージング関連企業との交渉を進めていることが明らかになった。リントナー氏は「日本企業にはもっと自信を持って積極的に出展してほしい」と呼びかけた。

特別セッションでは、X-HEMISTRY(東京都豊島区)の新貝文将CEOがスマートホーム技術の最新動向を解説。海外メーカーがAI技術を活用した家電の性能向上とユーザー体験の改善を競い合っていると分析した。

X-HEMISTRY 新貝文将CEO

X-HEMISTRY 新貝文将CEO 撮影=取材班

サムスンの「AI for All」やLGの「Affectionate Intelligence(AI)」など、各社がAI機能を前面に打ち出す中、Matter(スマートホームの統一規格)対応製品の展示も年々増加している状況を報告した。

新貝氏は、日本では見られない多様な海外家電メーカーが一堂に会する点がIFAの特徴だと指摘。ベルリンの家電量販店でもスマート家電が普及しており、現地視察の価値も高いと述べた。展示会の規模については、東京駅とほぼ同等の面積を持つ会場で、全体を見学するには2日間を要するほどの大規模なイベントになると説明した。

 
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