日経新聞を読まない君たちへ
「日経新聞くらい読めよ」社会人なら誰もが一度は言われたセリフです。そりゃ、客先で経済ニュースを語れるとかっこいいですもんね。でも、「だって、みんな読んでないしな…」と、何となくLINEニュースなどで済ませている人も多いのではないでしょうか。
そこで、最低限に知っておいて欲しい経済ニュースを、経済誌の現役記者・編集者がこれ以上ないくらいにわかりやすく解説します。第9回目は、消費増税のセットで語られるリーマン・ショックについて学びましょう。あのとき、何があったか、知っておきましょう。(リビンマガジンBiz編集部)
みなさんこんにちは。暑くなってきましたね。今年は選挙の年。そして選挙が近づくにつれて、消費増税(消費税率の引き上げのことです。いくら何でもそれくらいわかりますよね?)の話題も増えてきそうです。ちなみにみなさん、日経新聞は読まなくても、投票にはちゃんと行ってくださいね。
さて、その消費増税ですが、政府は消費税率を現在の8%から、2019年10月に10%へと引き上げようとしています。消費税が10%って、庶民にはかなり痛いですよね。ただでさえ、みんなお金を使わなくなります。それなのに、景気が悪いタイミングで消費税があがったら…それは大変です。
そこで思い出してください。政府は増税を回避する条件を用意しています。そう。あれです。「リーマン・ショック級の事態」というやつです。
リーマン・ショック、覚えていますか? 2008年のことなので割と最近の話だと思っていたのですが、もう11年経ちます。読者の中には、当時はまだ社会人になっていなかった人も多いでしょう。というわけで、今回はリーマン・ショック(級)についてお勉強したいと思います。
リーマン・ショックとは、2008年9月15日、アメリカの大手投資銀行リーマン・ブラザーズが経営破綻したのを機に起きた国際的な金融危機です。
名門投資銀行であるリーマン破綻のショックは即座に世界の金融市場に広がりました。もちろん、株価は大暴落。日経平均株価(株価についてはこちらの記事)は、2007年の1年間で4割近く安くなりました。歴史的な下落幅です。
混乱は、世界経済に広く波及しました。アメリカの自動車大手、ゼネラル・モーターズ(GM)もその余波で経営破綻に追い込まれました。