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米中貿易戦争悪化なら世界恐慌レベルの景気悪化が!?

 

貿易戦争は世界中の企業にとって頭の痛い問題です。米中貿易戦争の影響による中国経済の減速ぶりが明らかになる中、日本電産の永守重信会長が「昨年11~12月の落ち込みは尋常ではない」と会見で悲痛なコメントをして話題になりましたが、日本電産だけじゃないんです。2018年10~12月期の第3四半期決算で、年間の業績見通しを引き下げる日本企業が続出しています。

中国経済の動向は世界経済を大きく左右する 画像=PIXABAY

企業は、先行きが不透明なときには投資を控えるものです。これからどうなるかわからない中では、人員を増やしたり、広いオフィスに引越したりするなんて判断は難しいもので、米中貿易戦争がめぐりめぐって東京のオフィスビル市場に影響する可能性もあります。出所不明の謎の「中国マネー」が日本の不動産を買い漁るなんてことも、今後は減るかもしれません。いずれにしても、米中貿易戦争が日本の不動産業界にプラスなることはなさそうです。

実は今、米中貿易戦争は「一時休戦中」なんです。3月1日を期限に米中双方は協議を続けています。期限までに合意に至らなければ、本格的に関税引き上げが始まる見通しです。そうなれば、企業への影響はより深刻化すると見られます。日本で生活する私たちにとっても、確実に影響を受けることになる貿易戦争。交渉はこれから山場を迎えます。

 

筆者:大学院卒業後、新聞社を経て経済誌で記者・編集者を務める。最新の経済ニュースを幅広く、取材している。


 
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