こんにちは。婚活FP山本です。多くの方にとって「実家」という不動産は、一番高額な資産であるとともに「住む以上の価値が中々ピンと来ない」資産かと。そしてそれが元で大きな不満に繋がる事も…。今回は実家を相続した方のちょっぴり悲惨な話をお伝えします。

両親の他界。遺産は実家と現金!

とある地方都市に老齢のご両親を相次いで失った男性(以下Aさん)がいました。当然に直後は深い悲しみに暮れられましたが、いつまでも悲しんでいられません。葬儀を終え、次は相続の段取りを…となりました。

相続人はAさんとすでに嫁いだAさんのお姉さん(以下A姉さん)。Aさんは私と税理士を招集し、まずはご両親の資産を調べました。するとご両親の資産は「立派な実家」が約半分、残る半分が現金という資産状況だと分かりました。もしかしたらご両親は計算済みだったのかもしれませんね。

元々住んでる実家は「貰った感」ゼロ

Aさんの実家には元々Aさんの奥さんと子供も同居していたので、遺産の分割話は極めてスムーズ!価値もトントンですし実家はAさんが、現金はA姉さんが受け取るのが誰の目から見ても簡単ですよね。…で一応話はまとまったものの、この時Aさんは不満タラタラ。

なんせ実家は元々住んでる訳ですし「貰った感」ゼロ。売却してこそ現金と等価ですが、売却するまでは中々価値がピンとこないもの。そして一銭の現金も入ってこなかった訳ですからAさんの不満も理解できます。「すでに事実上貰ってた実家」に価値は感じにくいですよね。

10年後に離婚。資産価値は3割減

それでも理屈では正しいという事で相続話を受け入れたAさんでしたが…なんとAさん、相続10年後に離婚しました。いわゆる熟年離婚ですね。そして子供は奥さんが引き取ったため、Aさんはだだっ広い実家に一人で住むことに…。

すでにシルバー婚活への意欲も無いAさんは実家を売却しようとしましたが、この10年で不動産価値は約3割減。どうしても売却をためらいます。一方のA姉さんは手つかずの現金で優雅な老後設計をしているそうです。「10年前に売却しとけば良かった…」と、私は何度グチられたことか…。

おわりに

相続における実家という不動産は、意外と不満に繋がりやすいんです。かといって売却も愛着や居住の実体がある以上、簡単ではありません。大金が動く相続ならではの不満とも言えますが、実家という不動産が絡む相続はなるべく慎重に決断していきましょう。

関連リンク↓「不動産!離婚・死別で残った住居は売却を勧める理由3点!」

/column/yamamotomasayoshi/19539/
 
  • line
  • facebook
  • twitter
  • line
  • facebook
  • twitter

本サイトに掲載されているコンテンツ (記事・広告・デザイン等)に関する著作権は当社に帰属しており、他のホームページ・ブログ等に無断で転載・転用することを禁止します。引用する場合は、リンクを貼る等して当サイトからの引用であることを明らかにしてください。なお、当サイトへのリンクを貼ることは自由です。ご連絡の必要もありません。

このコラムニストのコラム

このコラムニストのコラム一覧へ