急な内覧対応ができない
住みながら家を売却する場合、購入希望者が内覧を希望しても急な対応をすることが難しいです。
不動産の購入を検討している方というのは、しっかりと準備をしてから内覧する方もいれば、ふらっと不動産会社に立ち寄り「物件を見たいのですが?」という方もいます。もしも売却している物件が空き家であれば、後者のような方でも即日内覧してもらうことが可能です。
しかし、住みながらの場合ですと、売主の都合によっては即日内覧というのは無理ですし、鍵を預けていない場合はまず不動産会社の担当者が売主に連絡をしなければいけません。すぐに連絡がつけばいいですが、連絡がつかなければ後まわしにされることになります。
このように住みながら売却する場合は、せっかく購入希望者がいても内覧日を合わせることが難しいというデメリットがあります。
生活感が出てしまう
住みながら売却する場合、売主が生活している状態のまま内覧してもらうことになるのでお部屋のなかには生活感が出てしまいます。部屋の匂い・掃除・老朽化している箇所など、購入希望者は売主の生活スタイルを細かく観察することになります。
とくにマイナスポイントなのが「開放感」です。住みながら売却する場合は家具・日常道具などが置かれたままです。空き家にはこのような家具類がないため、お部屋に開放感がありますが、住みながら家を売却する場合は開放感を出すことが非常に難しいのです。
ただし、生活感が出るということが良い方向へ働くこともあります。例えば、あなたの家のインテリアの趣味と購入希望者のインテリアの趣味が合致すれば購入希望者は物件を購入した後の生活イメージを想像しやすいでしょう。
このように生活感が出てしまうというのはメリットになることもありますが、総合的に考えて「空き家」と「生活感がある家」どちらに軍配が上がるかと言われれば前者だと思われます。
購入希望者が細かくお部屋を見ることができない
もしもあなたが購入希望者の気持ちになって売主が住んでいる家を内覧するときのことを考えてみてください。何も気にせず、お部屋のなかを細かく見ることはできますか? もちろん人によると思いますが、遠慮してしまう人が多いのではないでしょうか?
売主が住んでいる物件を内覧するのと空き家を内覧するのとでは、やはり空き家の方が自由にお部屋のなかを見学することができます。靴箱やクローゼットなどの収納スペースを見る際も、売主の持ち物が入っているため、ゆっくり見るというのは難しいでしょう。
このようなデメリットを少しでもなくすためには売主の配慮がとても大切です。「何も気にせず自由に見てください」というお出迎えの姿勢を購入希望者に伝えるべきでしょう。
住みながら家を売却することにはデメリットがありますが、売主の対応次第ではデメリットをカバーすることも可能です。購入希望者の気持ちになり、内覧しやすいお部屋造りをすることが大切でしょう。