住宅建設業界 役員報酬ランキング2025

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上場している住宅メーカー不動産会社29社（※）について、1億円以上の役員報酬を受け取っている役員を、金額が高い順にランキングしました。高額報酬を受け取る役員の多さや報酬額の高さは、企業規模の大きさや経営状態を測る目安になります。上場企業全体で高額報酬を得る役員が増加傾向にある中、住宅建設業界の役員の状況を俯瞰します。（リビンマガジンBiz編集部） 

※注＝編集部基準

集計方法

2025年4月期までの最新の有価証券報告書を元に集計

1位はオープンハウスG　2億円以上の報酬を受け取っている役員は12人

1位はオープンハウスグループの荒井正昭代表取締役社長で、連結報酬等の総額は6億7,200万円でした。不動産業界の2025年の同様のランキングでも1位をとっていたオープンハウスグループが、住宅建設業界でも1位をとりました。利益を内部留保に回すのではなく、積極的に役員に支払う姿勢に、同社の自信が感じられます。

オープンハウスグループは、鎌田和彦取締役副社長が2億9,200万円で6位、若旅　孝太郎専務取締役が2億4,200万円で10位にランクインするなど、4名の役員が1億円以上を受け取っています。

2位は業界売上高1位・大和ハウス工業の芳井敬一植田俊代表取締役会長CEOで、報酬総額は5億5,000万円でした。

大和ハウス工業は、香曽我部武代表取締役副社長CFO と村田誉之代表取締役副社長が共に2億5,000万円で8位、9位とトップ10にランクインしています。同社役員のうち7名が役員報酬1億円以上で、高額報酬の役員の多さでは業界1位です。さすがは売上高5兆4,348億1,900万円、正規従業員数5万390人の巨大企業と言えます。

3位はタマホームの玉木伸弥代表取締役社長で5億3,300万円です。タマホームは他にも玉木康裕代表取締役会長が3億9,000万円で5位にランクインするなど、3名が1億円以上を受け取っています。

今回調査対象とした29社のうち、1億円以上の高額報酬の役員がいる企業は12社で、合計33人となりました。そのうち、一般的な正規従業員の生涯年収の目安である2億円以上の報酬を受け取った役員は12人でした。

報酬額1億円以上の役員が複数存在する企業としては、大和ハウス工業が7名で最も多く、次いで積水ハウスが5名、オープンハウスグループと大東建託が4名、タマホームが3名となっています。

上場企業全体を俯瞰すると、大手企業を中心に業績が好転しているケースが多く、給与や役員報酬の伸びにつながっています。その中で、住宅建設業界は、少子高齢化や住宅販売価格の高騰により新築戸建市場は縮小傾向にあります。

とはいえ、貸家や投資目的の収益物件、リノベーションや海外進出など、様々な分野にチャレンジして売り上げを伸ばし、役員に高額報酬を支給する住宅メーカーも少なくありません。今後は、的確にビジネスチャンスを捉えた企業と、そうでない企業との間で格差が広がっていくと考えられます。