不動産関連サービス業　平均年収ランキング2023年

上場している不動産関連サービス業種の企業28社（※）を、従業員の平均年収が高額な順番にランキングしました。また、昨年比の増減も掲載しています。1位リクルートHDのみが1,000万円を突破しました。物価高や人手不足で賃金引き上げの機運が高まる中、特に平均年収の高い企業を紹介します。（リビンマガジンBiz編集部）

※注＝編集部基準

画像=PIXTA

集計方法

• 2022年5月期から2023年4月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計
• 会社単独の数値を集計
• 人・夢・技術グループ、くふうカンパニー、マーキュリーリアルテックイノベーター、スマサポは新規上場企業のため前年との比較は掲載せず

リクルートHD1位　2位は新規上場の人・夢・技術グループ

1位はリクルートホールディングスで、平均年収は1,138万9,000円となりました。前年の997万6,000円からさらにアップし、大台の1,000万円を突破しています。コロナ禍でここ数年は平均年収も抑え気味でしたが、世界的な賃金引き上げの要求に応じて給料をアップさせました。

リクルートHDは求人情報検索サイト「Indeed」を筆頭に、不動産や住宅に関する総合サイト「SUUMO」など、多様なジャンルのネットメディア事業を運営しています。

2位は人・夢・技術グループで、平均年収は882万9,000円でした。同社は建設コンサルタント会社であった長大が2021年10月1日に設立した持株会社で、長大は完全子会社となり上場を廃止しました。人・夢・技術グループは、橋梁設計を得意としていた長大のイメージにとらわれず、国土強靱化や地方活性化を中心とした様々な事業を行う目的で設立されました。

人・夢・技術グループは前身の長大においても年収800万と高収入だったため、持株会社もその給与水準を維持しています。

3位は全国保証で、平均年収は756万円となり、前年の728万4,000円から104％とアップしています。全国保証は住宅ローンの保証会社で、親や親戚などに代わって連帯保証人となり、消費者の住宅購入を容易にするサービスです。2020年の民法改正により、個人の連帯保証人に関する制限が厳しくなったため、より注目を浴びています。

4位はプロパティデータバンクで716万5,000円、5位はオオバで711万円と、上位5社までが700万円を突破しました。他方、前回調査で2位だったLIFULLは740万9,000円から619万3,000円まで下がって10位になっています。前年比を算出した24社中16社が前年比100％以上となる一方で、円安や物価高騰など、先の読めない世界情勢が続く中で、会社の状況により賃金を引き下げざるを得ない会社も散見されるランキングとなりました。