不動産会社、子会社・グループ会社が多い企業ランキング

上場している不動産会社127社（※）について、2023年3月期までの子会社・関連会社などのグルーブ企業の数が多い順にランキング形式で紹介します。事業規模が大きい会社や、多様なジャンルで事業を営んでいる企業はグループ会社が多い傾向があります。（リビンマガジンBiz編集部）

※注＝編集部基準

画像=PIXTA

集計方法

・2022年4月期～2023年3月期の各社の有価証券報告書より集計
・数字は本社を含まない

子会社・グループ会社数1位は三井不動産　3社が100社越え

1位は三井不動産で393社でした。連結子会社300社、持分法適用関連会社93社という大所帯です。コロナ禍により、経営統合や子会社を手放した不動産企業も少なくないなか、400社近いグループ企業を誇っています。主な子会社としては、三井不動産レジデンシャルが戸建・中高層住宅等の分譲を行うほか、「三井のリハウス」の宣伝でおなじみの三井不動産リアルティ、2020年末の買収発表で話題になった東京ドーム、2024年から2036年にかけて建て替え予定の帝国ホテルなどがあります。

2位は三菱地所で380社でした。連結子会社271社、持分法適用関連会社109社と、三井不動産と肩を並べる数です。主な子会社としては、三菱地所の本社ビルほかの運営・管理業務を受託している三菱地所プロパティマネジメント、東京・池袋の商業施設で展望台や水族館が有名なサンシャインシティ、「御殿場プレミアム・アウトレット」等の商業施設を所有・賃貸する三菱地所・サイモン、「ロイヤルパークホテル」を運営するロイヤルパークホテルズアンドリゾーツなどがあります。

３位は東急グループホールディングスで、290社でした。子会社207社、関連会社83社で構成されています。主な子会社としては、東急不動産がオフィスビルや商業施設、再生可能エネルギー発電施設や物流施設等の開発・賃貸・運営を行うほか、東急コミュニティーがマンション・ビル等の管理、東急スポーツオアシスが会員制スポーツクラブの運営などを行っています。

子会社・関連会社合わせて100社以上の不動産企業は上記の3社で、4位のスターツコーポレーションが89社であることから、三井不動産・三菱地所・東急不動産HDの３社がずば抜けて多いことがわかります。50社以上のグループ会社をもつ企業は9社。10社以上は43社でした。

今後は人手不足やDX化の推進により、国内企業の統廃合の動きが進むとみられる一方、海外進出によりグループ会社を増やす不動産企業もあると考えられます。また、コロナ禍で減ったホテル事業やインバウンド狙いの事業への新規・再参入の動きも活発化が見込まれ、ランキング上位の企業にも今後順位の変化が見られそうです。