不動産関連サービス業　従業員一人あたり売上高ランキング　2022

不動産関連サービス業　従業員一人あたり売上高ランキング　2022

上場不動産関連サービス業種会社20社（※）について、従業員一人当たりの売上高を集計、ランキング方式でご紹介します。従業員の一人当たりの売上高が高いということは、それだけ従業員が効率よく価値を生み出している生産性の高い企業と言えます。（リビンマガジンBiz編集部）

※＝編集部基準

集計方法
・2021年5月期から2022年4月期までの最新の有価証券報告書を元に集計
・売上高を従業員数で割り、従業員一人当たりの売上高を算出
・非正規社員は対象外とした
・連結決算の場合は連結の数値で集計

画像＝写真AC

1位は全国保証　2位はリクルートHD

1位は昨年に引き続き全国保証で、売上高488億4,200万円に対して、従業員数271名、従業員一人当たりの売上高は1億8,023万円でした。昨年度の同様の調査では1億8,540万円でしたので、ややダウンしましたが、引き続き1億円を超える一人当たり売上高を維持しており、不動産関連サービス業種では断トツの数字です。

全国保証は、消費者が住宅ローンに加入する際、同社が連帯保証人となるサービス「住宅ローン保証」を行っています。消費者は親族など親しい人に連帯保証人になってもらわなくとも、同社に保証料を支払うことで住宅ローンを組むことができます。同社では、このほかにカードローン保証、教育ローン保証、アパートローン保証も手掛けています。

2022年9月より、同社は、中古マンションのリノベーションを手掛けるリノベると連携し、「全国保証 Web審査サービス」を実験的に運用します。このサービスを利用すれば、リノベると商談する顧客は、オンラインで住宅ローン保証審査を申し込むことができます。シミュレーションではなく、一般的な住宅ローン申込と同レベルの審査であることが特徴です。

2位はリクルートホールディングスで、売上高2兆8,717億500万円に対して、従業員数5万1,757名、従業員一人当たりの売上高は5,548万円となりました。昨年は4,849万円で3位だったので、数字も順位もアップしています。

リクルートHDは、主に求⼈情報検索サイト「Indeed」などの求人広告事業を中核としていますが、他にも多様な分野のメディア事業を手掛け、不動産分野では不動産・住宅の総合情報サイト「SUUMO」を運営しています。

世界60カ国以上で総従業員数5万1,000人以上というマンモス企業ながら、従業員一人当たり売上高からは、経営の効率性や生産性の高さがうかがえ、日本有数の大企業として精力的に事業を拡大しているようです。

3位はアルヒで、売上高251億8,900万円に対して、従業員数472名、従業員一人当たりの売上高は5,337万円となりました。昨年は6,311万円で2位でしたので、3位にランクダウンとなりましたが、従業員数を425名から50名近く増やした結果ですので、後ろ向きなデータではありません。コロナ禍でも積極的に事業規模を拡大させていることが分かります。

アルヒは住宅ローン専門の金融機関で、保証人不要、低金利でフラット35を貸し付ける業者として人気があります。また、住宅ローンのサポートサービスや、万一働けなくなった場合の住宅ローン返済を保障する保険など、付帯サービスも充実しています。

4位にネットメディア運営のリビン・テクノロジーズ、5位に住宅ローン貸付の金融機関である日本モーゲージサービスが入り、住宅ローン関連事業とメディア事業の会社が上位を独占する形となりました。