不動産関連企業　資本金ランキング2022

不動産関連企業　資本金ランキング2022

上場不動産会社115社（※）について、2022年2月期現在の資本金額を多い順にランキングしました。また、増資を行った企業トップ10もご紹介します。資本金が多い企業は社会的信頼があるとみなされます。財政基盤の固い財閥系企業が強い印象がある不動産業界ですが、コロナ禍で各企業の資本金にも変化が見られました。（リビンマガジンBiz編集部）

※注＝編集部基準

集計方法
・2021年3月期から2022年2月期までに公表された企業の有価証券報告書から集計
・会社単独の金額を集計

画像＝写真AC

資本金1,000億以上は5社　財閥系企業にヒューリックが食い込む

1位三井不動産(資本金額3,397億9,700万円)、2位三菱地所（資本金額1,422億7,900万円）、3位住友不動産（資本金額1,228億500万円）、4位野村不動産ホールディングス（資本金額1,180億円4,300万円）と、トップの4社は前回調査と変わらない順位となりました。

参考サイト
「不動産関連企業　資本金ランキング2021」

トップ4のうち、三井不動産は1億3,100万円の増資、三菱地所、野村不動産HDもそれぞれ1億3,100万円、2億2,100万円の増資を行っています。いずれも名だたる巨大企業だけに、増資の割合としては微々たるものですが、コロナ禍においても強気に資本金を増やす姿勢には、社会的信用をより強固なものとしたい意図が感じられます。先の見えない状況だからこそ、「この企業ならば大丈夫」という安心感が武器となると考えているのかもしれません。

この4社に並んで資本金1,000億円以上となったのが、ヒューリックです。資本金額は1,160億900万円で5位につけました。前回7位から資本金を488億9,100万円、前年比178％と大幅に増やして1,000万円の大台を突破しています。ヒューリックはコロナ禍でも勢いがある企業の1つで、大幅な増資で更なる事業拡大を推し進めることでしょう。

1位～10位は以下のようになりました。

資本金を増額させた企業ランキング　1位はGA technologies

続いて、前年比で、資本金の増資割合が高かった企業トップ10をご紹介します。

1位はGA technologiesで、増資額は60億3,700万円となり、増資割合は611％でした。同社は不動産総合プラットフォーム「リノシー」を運営しています。2021年10月決算においては、コロナ禍の影響を受け、売上高は昨年よりプラスだったものの、経常損失4億3,100万円を出す厳しい結果となりました。しかし、IT活用を得意とする同社は、将来的な展望は明るいと予想しており、強気の増資につながったようです。

2位はTHEグローバル社で、増資額は15億円となり、増資割合は454％でした。同社は分譲マンション「ウィルローズ」シリーズなどを手掛けるほか、老犬ホームやペットホテルなども経営しています。こちらもコロナ禍で経常損失が出ていますが、積極的に資本金を増やしています。